約7割の営業職が「退職を検討」。多くが「新型コロナの影響」と回答
新型コロナウイルス感染症拡大は、企業の業績をはじめ、従業員の就業状況にも大きな影響をおよぼしている。では、営業職の人材にはどのような影響が表れているのだろうか。アンケートでは、はじめに「最近、退職を検討したことがあるか」と尋ねている。その結果、「ある:新型コロナの影響」が42.7%、「ある:新型コロナとは別の理由」が26.9%となり、合わせて69.6%が「退職を検討した」ことが判明。一方、「ない」は30.4%という結果だった。退職を考えたきっかけが「新型コロナウイルスの影響」との回答が多かったことから、いまだ営業職としての就労意識を大きく左右するインパクトがあるようだ。
退職意識は「20代」で最多。若年層ほど営業職の将来性に不安か
「退職を検討したことがある」の回答割合を年代別に見ると、「20代」では79.9%(新型コロナウイルスの影響:48.4%、新型コロナとは別の理由:31.5%)となり、退職を検討した人の割合は一番高かった。「営業職」の将来性に不安を抱える人が、若年層に多いことがわかる結果だ。そのほか、「30代」は71.8%(同:52.5%、19.3%)、「40代」は56.8%(同:27%、29.8%)と、年代が上がるほど退職意識は低下していることがわかる。営業職への懸念点は「給料」や「将来性」が多い結果に
「営業職として働き続けることへの懸念や不安は何か」との質問に対しては、1位が「給料が安い」(33.5%)、2位が「将来が不安」(31.7%)、3位が「モチベーション維持」(30.9%)という結果に。2021年5月に実施した前回調査と比較すると、「給料が安い」、「モチベーション維持」は同順位となり、引き続き不安視する声が多かった。また、前回2位だった「長時間労働」は、今回7位まで順位を落とし、前回5位だった「将来が不安」が、今回2位と順位を上げた。新型コロナによる営業時間の短縮などにより長時間労働は減少した反面で、将来性に大きな不安を感じる人が増加したと考えられる。