教育や防災などの分野で連携を行う
SDGsの目標達成を経営の重要事項と掲げるソフトバンクは、6つのテーマを重要課題と定めているという。そのうちの1つ「DX(デジタルトランスフォーメーション)による社会・産業の構築」では、これまでDXを通じた地方創生や、ICTを活用した教育および子育て支援を重要視し、取り組みを行ってきたと発表している。一方の宮崎市は、2018年度よりまちづくりの指針である「第五次宮崎市総合計画」を策定し、人口減少や自然災害、高度情報化社会、グローバル経済などの課題や、市民の環境意識の高まりに対応。将来の都市像を“未来を創造する太陽都市「みやざき」”と定め、「共創」をもとに地域の特性や住民ニーズに合った施策を行うことで、多様かつ自律性の高いまちづくり推進を公言している。
今回、ソフトバンクと宮崎市は、両者の知恵やノウハウを共有し、地方創生を実現することを目指し連携協定を結んだ。本協定により、「教育支援、子育て支援の充実に関すること」、「防災や減災に対応できる環境整備に関すること」、「その他両者が協議により必要と認めたこと」について試みを実施するとしている。
現在、宮崎市が導入を検討しているのは、教育支援における「人間型ロボットを活用したプログラミング学習や防災教育」、子育て支援における「家族の健康や成長を記録し管理できるサービス」のほか、「認知症高齢者の見守り支援サービス」や大規模災害に備えた「雨量観測システム」などだ。
SDGsに取り組む企業や、地方創生を目指す自治体が増加するいま、連携により双方の強みを活かすことで、さらなる充実を目指すことができる場面も多いだろう。民間企業の持ち味が「活きる」のは、企業活動のみに限らないのかもしれない。