多くの企業が「成果」を重視するも“年功序列の人事制度”と併存か
人事評価に対し、従業員側は納得感や満足度を感じられているのだろうか。まずフォー・ノーツが、「あなたの会社の評価制度で、採用されている評価項目はなんですか」と尋ねたところ、「成果評価(成果目標の達成度)」が69.8%で最多となった。次点以降は「行動評価(目標達成に向けたプロセス・行動)」が60.5%、「能力評価(知識やスキル)」が50.5%で上位となった。以降の設問では、調査対象者を「年功序列である」、「やや年功序列である」、「年功序列ではない」の3つのグループに分けて、同社は分析している。
「年功序列である」グループの半数以上が“転職意向”を持つ
次に、「現在勤めている会社でいつまで働きたいか」という回答結果をグループごとにまとめている。すると、「転職したい」と答えた人は、「年功序列である」グループで54.9%(今すぐにでも転職したい:15.5%、よい転職先があれば転職したい:36.3%の合計)となり、3つのグループの中で最多だった。他方で、「やや年功序列である」グループでは同合計が43.1%、「年功序列ではない」グループでは44.3%だった。年功序列の企業に所属する従業員の7割が「人事評価に納得できない」
同社は「転職したい」とした回答者に「その理由」を聞いたところ、全体結果では「給与や処遇を含め、人事評価に納得できない」(47.8%)、「今の会社では、自分が成長できるビジョンが持てない」(47.3%)、「心身共に健康には働ける環境がない」(24.7%)が上位だった。「年功序列である」グループの回答結果に注目すると、「給与や処遇を含め、人事評価に納得できない」(71.8%)、「会社のことを信頼できない」(41%)を選んだ割合が、他のグループと比べて著しく高くなっていた。