コロナ禍“前”における「学生の優秀さ」の定義は「課題解決力が高い」が半数
新型コロナウイルス感染症拡大前と後を比べた際、企業が求める「新卒生の優秀さ」の定義に変化はあるのだろうか。はじめにアカリクは、「新型コロナ拡大“前”の新卒採用における、学生の『優秀さ』の定義」について、あてはまるものを上位2つまで尋ねている。その結果、「課題解決力が高い」が50%で最も多く、以下、「論理的思考力が高い」が42.3%、「吸収力がある」が15.4%などと続いた。
コロナ禍“後”は「スケジュールをきちんと守る」が上位に
続いて同社が、「新型コロナ拡大“後”の新卒採用における、学生の『優秀さ』の定義」について、あてはまるものを上位2つまで尋ねると、「課題解決力が高い」が46.2%でトップとなった。また、以下は「論理的思考力が高い」が37.5%、「自律(自立)している」が17.3%などとなり、上位はコロナ禍前と同様だった。コロナ禍前後で特に変化が見られた項目は、「スケジュールをきちんと守る」で、コロナ禍前は8.7%だったが、コロナ禍後では13.5%と、4.8ポイント高くなった。これについて同社は、「テレワークの普及により就業状態が目に見えなくなったことで、評価基準が変わったことが要因にある」と推測している。
半数以上が「コロナ拡大後に優秀人材獲得の重要度が高まった」と回答
次に、同社は「新型コロナ拡大前後で、新卒採用での優秀人材獲得に関する重要度はどう変化したか」と質問した。その結果、「非常に重要度が高まった」が23.2%、「やや重要度が高まった」が34.6%、「あまり重要度が高まっていない」が28.8%、「全く重要度が高まっていない」が3.8%となった。半数を超える57.8%の経営者および役員が、「新型コロナ拡大後に、優秀人材獲得についての重要度が高まった」と考えていることがわかった。重要度が高まった理由は「一人当たりの生産性向上が求められるから」が最多
優秀人材獲得について重要度が「高まった」と回答した人を対象に、同社が「その理由」を尋ねたところ、「一人当たりの生産性がより問われるようになったから」が61.7%で最多だった。以下、「環境変化に対応する必要が出てきたから」が56.7%、「コロナ禍で事業モデルを変えた・新しく構築したから」が38.3%と続いた。フリーコメントでは、「企業も人材も、それぞれの働き方を考える必要性が出てきた」や、「リーマンショック以降に人材確保を控えた結果、世代によって優秀な人材の空洞化が見られるため、積極的に採用を行いたい」などの回答があった。