制度を導入する法人が多い一方、「目的問わず利用可能」は全体の1割未満
2021年6月18日、「経済財政運営と改革の基本方針2021(骨太方針)」が閣議決定された。その中の「多様な働き方の実現に向けた働き方改革の実践、リカレント教育の充実」において、「選択的週休3日制度について、育児・介護・ボランティアでの活用、地方兼業での活用などが考えられることから、好事例の収集・提供等により企業における導入を促し、普及を図る」と説明されている。それでは、実際に企業の導入状況はどのようになっているのだろうか。はじめに、「多様な働き方を支援するために(育児、介護、高年齢除く)、休日の増加や労働時間を短縮する制度はあるか」と尋ねた。すると、「すでに制度として運用中」が43.5%と、4割以上が導入済みであることがわかった。それ以外の回答を見ると、「制度検討中で実施予定」が0%、「検討中(導入は未定)」が15.2%、「これから検討予定」が13%、「検討しておらず、検討の予定もない」が28.3%となった。
また、上記で「すでに制度として運用中」と回答した法人に対し、制度利用を従業員に認める際の事由を尋ねた。その結果、「目的は問わない」と回答した法人は18.2%にとどまり、「学業・リカレント教育等の自己啓発、副業・兼業」が18.2%、「療養の必要や障がいがある場合の負荷低減」が63.2%に。何らかの理由がないと制度利用を認めていない法人が8割を超えた。
なお、46法人全体で見ると、「目的を問わず、休日増加・時短を利用できる」という法人は7.9%となり、1割に満たないことが判明した。