実施状況の公開により、テレワークの利活用を活性化
新型コロナウイルス感染症の感染防止策として、政府からテレワークの積極的な活用が促されている。このような状況を受け、経産省は実際にテレワークに取り組む事業者の実施状況について、定量的な取り組みと共に、各事業者のホームページで公開するよう、関係団体やその構成企業、独立行政法人等に協力を要請した。また、同省は各企業の取り組み状況を一括して公表するページを設け、周知と活用につなげていくという。週1回、実施状況を登録してモニタリング
取り組み状況の公表と登録、活用方法の流れは、以下の通り。(1)各企業(特に上場企業等の大企業)・団体等が、テレワーク等の実施状況を自社のホームページ上で公表
(2)各社が公開した、テレワーク等の実施状況のリンク先等を、経産省作成のサイトにて登録
(3)毎週火曜までに登録された情報をもとに、翌水曜に同省が公表
(4)各企業・団体等は、他の企業等の情報を参考にしつつ、出勤者数の削減に向け取り組みを実施
初回の登録は5月18日(火)を期限とし、同省は翌19日(水)にその状況を公表している。リストは、経産省のホームページ(※)から閲覧可能だ。
本取り組みは、「緊急事態宣言」および「まん延防止等重点措置等」が実施された地域にとどまらず、「その他の地域」も含めた全国が対象となる。「その他の地域」も対象とする背景としては、「テレワークや時差出勤、自転車通勤など、人との接触を低減する取組を働きかけること」を基本方針としているため。また、「出勤者の7割削減」には、休暇の取得や各企業の独自の取り組みも含まれるという。なお、同省では「情報開示は出勤者の7割削減の可否ではなく、出勤回避状況を可能な限り定量的に示すこと」を本取り組みの主目的としている。
新型コロナの感染拡大から1年以上が経過しているが、テレワークの導入は大企業やIT企業などを中心とした一部企業にとどまっているという見方もある。導入済みの企業の状況を参考に、自社での具体的な実施方法を検討してみてはいかがだろうか。