株式会社キャスターは2021年1月28日、「求職者の内定承諾における納得度の調査」の結果を発表した。調査期間は2021年1月18日~21日で、同社が運営する採用プラットフォーム「bosyu Jobs」の利用者200名から回答を得た。これにより、中途採用のプロセスにおける求職者の意識や、採用時の課題などが明らかとなった。
「納得感」を得て内定承諾をした人は4割以下に。転職希望者に必要な企業の配慮とは

内定承諾前に「知りたいことを納得できるまで聞けた」転職者は4割に届かず

働き方の多様化などにともない、好待遇だけでなく「より自由度の高い働き方」や「自身のスキルアップ」を目的とした転職志向を持つビジネスパーソンが増えている。このような中、企業の中途採用プロセスは求職者にとって満足のいくものとなっているのだろうか。

はじめに、「内定承諾前に、知りたいことを納得できるまで聞くことができたか」と尋ねると、58.5%が「いいえ」と回答。6割近くが、何らかの疑問や不安を抱えた状態で内定承諾をしている実態が明らかとなった。
「求職者の内定承諾における納得度調査」の図表1
また、納得するまで聞けなかった理由を尋ねた。すると「聞けるようなタイミングや雰囲気ではなかった」が55.6%となり、半数を超える結果に。以下、「自分の転職基準・軸ではなく、その時は気にしていなかったから」(38.5%)、「知る術が思いつかなかったから」(22%)などとなった。
「求職者の内定承諾における納得度調査」の図表2

内定承諾前に知りたい内容には「給与・給与制度」「配属部署・チーム」など

続いて、「内定承諾前に知っていたらよかったと思うこと」を尋ねた。すると、最も多かったのは「給与、給与制度」で66.7%となった。以下「配属部署、チームメンバー」が65.4%、「リモートワークや残業などの働き方」が62.1%などと続いた。給与制度や働き方など、基本的な内容が曖昧になったまま入社を決定せざるを得ないビジネスパーソンも多いことがうかがえる。
「求職者の内定承諾における納得度調査」の図表3
転職に対する意識の変化により、さまざまな目的で転職活動を行うビジネスパーソンが増えている。企業と個人の双方が自律的なキャリア形成に対する意識変容を求められるなかで、転職活動においても転職者がキャリアをより描きやすくなるよう、情報開示などの配慮が必要となるだろう。

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