職場に戻った後どのような目標に向かって行動をしていくのか、ということを設定していくものです。
仕事柄私はいろいろな研修を見させてもらってきていますが、経験上、この目標設定がいい加減な研修が非常に多いことに気付かされます。
ホウレンソウを徹底する
リーダシップを発揮する
職場を活性する
といったスローガンのような目標設定で満足している研修があるのです。これは問題です。
インストラクショナルデザインの中でも学習目標を明確にするには、目標行動において評価条件と合格基準を明確にするように定義されています。
今日はこの「評価条件」について説明しましょう。
評価条件とは、その目標行動(通常はーーできるようになるという行動定義)において、どのシーンやどの場面でその行動をすることになるかということを定義することです。
たとえば、営業研修において
「顧客に商品が説明できるようになる」という目標行動があった場合、いったいそれはどんなシーンどのような場面を想定しているのかということを明確にするのが「評価条件」を定義するということです。
例えば、
・説明するには面談の営業のときかセミナーのような場面か
・新しい顧客かそれとも既存顧客か
・どのような商品を担当するのか
といった具合です。
まるでそのシーンが目に浮かぶくらい明確にするということです。
なぜそこまでの定義が必要なのでしょうか。
それは、研修でのゴール設定が全く変わるからです。
そして何でその達成度をどうやって計るかも規定されるからです。
そして研修の設計は、より明確なゴール設定によって成り立ちます。
研修は
・目的地はどこで
・そこにたどり着く方法はどうで
・たどり着いたことをどう測るか
という3つの問いのバランスで成り立ちます。
それが1つでもかけたらいけないのです。
その結果「目標設定セッション」が設計されます。
あいまいな目標設定をさせることはなくなるのです。
さあ!
『研修担当の皆さん! 目標設定の評価条件を明確にさせよう』
~やりっぱなし研修撲滅宣言~
「研修」が変わる「行動」が変わる45の具体策
永谷研一著
『人材育成担当者のための 絶対に行動定着させる技術』
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