行いました。
研修ベンダーや企業の人材育成担当者が集まり、
「なぜ、研修はやりっぱなしになるのか?」
という“問い”で意見を述べ合い、大いに議論し、
参加者から様々な角度で有益な意見が出ました。
今回から4回連続で「セミナーで出た意見にコメントする」形で
コラムを書きたいと思います。
第1回目に取り上げる意見は以下です。
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ある教育ベンダー役員A氏より、
「アメリカの企業の人材育成の担当者は
教育を専門的に大学で学んでいる。
ほとんどが修士である。
日本は素人が人事・人材育成部門に配属され、
研修を企画・実施している。そこが問題だ。」
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この意見に対してコラムを書きます。
半分は同感します。
専門的な知識の習得は重要だからです。
研修担当者はインストラクショナルデザインの本は読むべきだし、
・ガニエの9事象
・ケラーのARCSモデル
くらいは他人に説明できるレベルで知っているべきと思います。
通常インストラクショナルデザインの基礎を学ぶためには
2日間(約8時間×2=16時間)の学習時間が必要です。
また実践して身につけるためには3年の実務経験が必要でしょう。
ところが、実際は勉強時間がなかなか取れないのが現実です。
そして何から勉強すればいいか指南してくれる人が周りに
いない現実もあります。
そこで、十分な経験もなく「研修を企画」している現実があります。
私は誰もが「修士レベル」になる必要はないと思っています。
日本の企業においては、一度人材育成部門に配属されたとしても
また配置転換が起きる可能性が高いのです。
勉強時間も1週間に3時間程度あれば十分と思います。
3時間なら、どんな仕事であっても同じこと。
何の仕事でも、自分の仕事の質を高め続けなければ通用しません。
そこで大事なのは以下の2点です。
・どのような勉強をすべきか
・どのように学習効率を上げるか
要はピンポイントで勉強し、少ない勉強時間であっても
最大に効果を発揮すればいいのです。
しかし、むやみやたらに勉強してもしょうがありません。
そして、「本を読む時間だけが学習時間」という考えも誤りです。
私のオススメは
「研究会への参加」
です。
世の中には様々な教育系の研究会が存在します。
私もNPO法人 人材育成マネジメント研究会の理事長として、
気軽に学べる機会を提供しています。
( http://hrdm.jp 参照 )
また、学会もあります。私の参加している情報コミュニケーション学会や
教育工学会だけでなく、ICT活用を目的とした日本デジタル教科書学会など、
特化した学会もあります。
学会に参加することは実はとても敷居が低いのです。
誰でも研究成果の発表会に参加できます。
そこで自分の目的にあった論文を発見したり
引用されている先行研究を調べたりできるのです。
そして一番効率的な勉強法は、研究会で出会った人に
聞くことです。勇気を持って声をかけてみましょう。
きっと「こんなテーマならこんなことしたらいいよ」などと
的確なアドバイスをもらえることでしょう。
とても効率のいい勉強の機会となるのは間違いありません。
どんどんスキルアップしていきます。1年も経てば会社の中で
一目置かれる存在になることでしょう。
さあ!
『人材育成担当者よ。研究会を活用して効率的に勉強しよう』
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