さて、前回に引き続き、今回も4月下旬にHR総研が実施した調査データをもとに、2015年新卒採用の現状を報告いたします。今回のテーマは、「内定」です。
内定出しは2014卒採用よりもさらに前倒しに
4月下旬時点での企業の採用計画数に対する内定者数の割合(内定充足率)を、過去2年間の同時期と比較してみました[図表1]。まず見ていただきたいのは「0%」の割合です。2013年卒採用と比較して、2014年卒採用では53%から38%へと15ポイントも減少しましたが、2015年卒採用ではさらに3ポイント減少し、4月末の段階で内定者がゼロの企業の割合は35%にとどまりました。「1~10%」の割合も前年よりも減少しており、それ以上の内定充足率の企業の割合が増えていることになります。選考スピードと内定出しが早くなったと言われた昨年よりも、さらに前倒しが進んでいることが分かります。