研修の満足度をチェックし、研修を改善するために行われる
「リアクションアンケート」
Q1
この研修の満足度はどうですか?
○満足 ○やや満足 ○ふつう ○やや不満足 ○不満足
Q2
その理由をお聞かせ下さい。
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このようなアンケートの結果ほど怪しいものはありません。
「満足度平均4.5点」に何の意味があるのでしょう?
Aさんにとっての4点とBさんにとっての4点は違うのです。
人によって価値観が違うのに足して割っても意味がありません。
フリーコメントには
「とても勉強になりとても有意義でした。」
「学んだことを活かしたいと思います。」
「私にとってとても有効でした。ありがとうございました。」
などの言葉がよくあります
”有意義”、”学んだ”、”有効”などの言葉はあいまいで、何も分かりません。
その先に行動がどうなるのかも不明です。
要は、適当に取り繕っているだけなのです。
受講後アンケートはその存在として致命的な3つの欠陥があります。
1つ目は「他人のための作業である点」です。
研修担当者や講師に向かって書いています。
よって受講生にとって何のメリットもないのです。
なので丁寧に正しく本音を書くことが保証されません。
2つ目は「回答環境がバラバラな点」です。
聞き方(設問の設計)によって捉え方が変わります。
また書くときの指示の仕方によっても状況が変わります。
記述時間が違う、心理的状況が違うのです。
よって受講生全員が同様の環境でないのです。
3つ目は「満足度を上げるテクニックが存在する点」です。
例えば、管理職やリーダー研修の場合、自分のことを話す時間が多いほど、満足度は上がる傾向にあります。
また、若手の場合、最後に発表で盛り上げるなどフィナーレを感動的にすると、満足度は上がる傾向にあります。
満足度のスコアを上げるだけなら、いろんなテクニックがあるということです。
この3つの致命的欠陥によって
満足度のスコアが高い研修が行動変容度が高いとは限らない
ということになるのです。
よって行動変容に着目した場合、研修後の満足度アンケートのスコアや受講生の意見に一喜一憂してもしょうがないのです。
以下の3つが目的の場合は、やる価値はあると思いますが。
・研修ベンダーを入れ替えるための調査
・ダメな講師をあぶりだすための調査
・止める研修を決めるための調査
さあ
『人材育成担当者よ。誤った満足度アンケートを今すぐ止めよう!』
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