ProFuture代表の寺澤です。
早いもので今年も残り数日。新卒採用においては、3年生の夏からのインターンシップが完全に採用活動の1ステップとなったことから、採用担当者は2年分の採用活動を並行して走らせなくてはならないなど、今年も大変忙しい一年を送られたことでしょう。本当にお疲れさまでした。もっとも、今現在も年明けからのウィンターインターシップの準備で忙しくされている企業も多いと思いますが…。
さて、経団連が会員企業1376社を対象に実施した「2018年度 新卒採用に関するアンケート調査」(調査時期:2018年7月20日~9月7日、回答企業:597社)の結果を11月22日に発表していますので、そちらのデータを最初に少し見てみましょう。
早いもので今年も残り数日。新卒採用においては、3年生の夏からのインターンシップが完全に採用活動の1ステップとなったことから、採用担当者は2年分の採用活動を並行して走らせなくてはならないなど、今年も大変忙しい一年を送られたことでしょう。本当にお疲れさまでした。もっとも、今現在も年明けからのウィンターインターシップの準備で忙しくされている企業も多いと思いますが…。
さて、経団連が会員企業1376社を対象に実施した「2018年度 新卒採用に関するアンケート調査」(調査時期:2018年7月20日~9月7日、回答企業:597社)の結果を11月22日に発表していますので、そちらのデータを最初に少し見てみましょう。
経団連会員企業ですら採用計画未達企業がさらに増加
採用計画の達成状況の設問で、2019年4月入社対象について「計画に届かない」とする企業が33.0%と、昨年(2018年入社)の30.7%から2.3ポイントの増加となっています[図表1]。一昨年(2017年入社)の調査では24.5%だったことを考えれば、この2年間で8.5ポイントも増加していることになります。「計画より多い」は一昨年の15.0%から昨年は11.6%へ、さらに今回の調査では9.8%へと2年間で5.2ポイントの減少となっています。
また、前年と比較した採用選考活動の状況の変化を聞いた設問でも、「自社の企業説明会に来る学生数が減少した」「合同説明会に参加する学生数が減少した」が「あてはまる」企業はいずれも49.9%と半数に達しています[図表2]。前年の調査ではそれぞれ39.3%、37.9%でしたからいずれも10ポイント以上増加していることになります。「内々定を辞退する学生が増加した」が「あてはまる」企業も39.1%と、昨年と同様に4割近くにも及びます[図表3]。新卒採用の求人倍率が高まる中でも「採用強者」と思われがちな経団連会員企業ですら、決して楽な採用活動を展開している企業ばかりではなく、採用に苦戦している企業が多いことが伺えます。
年々減少するプレエントリー社数
ここからは、HR総研が6月末に「楽天みん就」会員を対象に実施した「2019年卒学生 就職活動動向調査」の結果から、プレエントリーから内定までの各ステップの傾向について、振り返ってみたいと思います。※「楽天みん就」会員は、早期から就職活動を開始する意識の高い学生の割合が多いため、他の就職ナビ発表の調査結果のデータよりも進捗率が高めに出る傾向がありますのでご注意ください。また、理系学生の就職活動では、ご存じのように推薦制度による応募が少なからずあり、自由応募学生のデータと混在すると傾向が分かりづらくなるため、今回取り上げるデータはすべて文系学生のみとしています。
経年変化を見ていただけるよう、2019年卒と2018年卒の比較だけでなく、2017年卒も含めた3年間の同時期調査のデータでご紹介します。まずは、プレエントリー社数の変化です[図表4]。
「40社以下」にプレエントリーした学生の割合は増加し、「41社以上」にプレエントリーした学生の割合はすべての区分で減少しています。「1~20社」の区分では、2017年卒と2018年卒の比較では2018年卒の割合が若干減少しているものの、その分を「21~40社」の区分で吸収していると言えます。こう見てみると、ものの見事にプレエントリー社数が毎年減少傾向にあることが分かります。2017年卒と2019年卒との比較では、「40社以下」の割合は54%→72%と18ポイントも増加しています。逆に、「81社以上」という活動量の多い学生の割合は17%→5%へと12ポイントも減少しています。学生から企業へのプレエントリー社数の総量は、この2年間でかなり減少していることになります。