今回は自己肯定感に関連した内省文について書きたいと思います。

自己肯定感が高い状態になると、行動が積極的になります。
そして次はもっとよくなろうするので、どんどん行動が工夫されていきます。結果さらに肯定感が高まっていきます。
このような正のスパイラルを起こすためには、自分の心を観察する習慣が必要となります。
それには、内省文を書く習慣を身につけると良いのです。
「目標達成のための行動習慣化メソッド”PDCFAサイクル”」における内省とは、週に一回程度、その週に実践したことや経験を振り返り、自分の行動を自己分析して考察する文章を書く行為となります。

詳しい内省文の書き方に関しては次回以降に紹介しようと思いますが、今日は、内省文の中に書くとよい「本音の感情」について説明します。

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人は感情によって動きます。なので自分の感情に触れるということは行動に影響を及ぼします。

ところが人は本音の感情に触れることが苦手です。なぜなら心の奥にある純粋な心は傷つきやすいので、触れるのが怖いのです。

しかしその本音に触れるという思考は、自分の肯定感を高め行動に繋がるとても重要なキーファクターです。

もし、不満足でイライラしている状態であってもそれをまっすぐにみつめて「私は今とてもイライラしている」と認識するのです。もちろん、うれしくてウキウキしている状態であったら「私はとても今Happyだ」と認識します。逆にまったく感情が動かないと思ったとしても「今、何も心に感じていない自分がいる」と認識するのです。

前回も書きましたが、自己肯定感(self esteem)は、自分のあるがままの姿を受け止め「自分は大切な存在だ」と心の奥から思い込んでいる状態です。よってネガティブな感情であったとしてもそれを認識して文章に書き、それを外から見つめることで、自分を客観的に見つめる行為となるのです。
(自分を客観視できたり、物事を概念化して考える能力のことをメタ認知といいますが それは別の機会に書きます。)

自分の感情に触れることが難しい人は選択肢から選ぶ方法もあります。
感情には大きく分けて以下の7つがあります。

喜び:うれしい。たのしい。
安心:ほっとした。よかった。
信頼:誇らしい。よくやった。  
不安:恥ずかしい。心配だ。
驚き:びっくり。予想外だ。
悲観:かなしい。くやしい。
怒り:イライラする。腹が立った。


このような感情のどこに当てはまるのか自分で考えるのです。

感情に触れることで冷静になれます。自分と向き合えたことで逆に落ちつくのです。

そして、感情から行動を導き出す内省が「次なる行動」となります。
「もっと別の方法がないかな、今度はこうやってみようかな」
と次の行動の”工夫点”を見出して文章に書くのです。

感情に触れるからそこ、次の行動への動機付けになります。
ただロジカルに考えるだけでは、人はモチベートされません。

行動を実践させ定着させていくということは、それぞれが現場での経験を深く考え、自分を見つめ行動するという自己成長の過程なのです。


さあ!
『研修担当の皆さん!本音の感情に触れる大切さとその方法を伝えよう』
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~やりっぱなし研修撲滅宣言~
「研修」が変わる「行動」が変わる45の具体策

永谷研一著
『人材育成担当者のための絶対に行動定着させる技術』(書籍版)
『人材育成担当者のための絶対に行動定着させる技術』(Kindle版)

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