自分で気づかないことも周りによって気づかされることがあるし、
何より「一人でない」状態により、「自分もやらねば」というモチベーションのアップにつながります。
PDCAサイクルの問題は、途中でサイクルが回らなくなることです。孤軍奮闘は継続の敵です。
そこでPDCAサイクルを回し続けるために、周りとの関係性を活用していこうというもの、それがFが加わる理由です。
「PDCFAサイクル」メソッドのFは以下の構造です。
共感+質問
目的は、相手の行動が変わるような気づきを与えること。
それが「質問」すなわち「問いかけ」です。
相手がもう一回頭を使って深く考えることを促すということですね。
この「問いかけ」が相手だけでなく「自分」に影響を及ぼすことがデータでわかってきました。
最近私がパートナー企業と大学とともに共同研究している分野に
EQの成長とフィードバックの相関関係があります。流れは以下です。
・EQのサーベイ(A)
・1日研修
・ActionT.C.(行動習慣化システム)3ヶ月
・再びEQサーベイ(B)
B-AのデータをEQの成長データとして捉えます。
EQの成長とActionT.C.から得られるデータの相関関係を調査するのですが、わかったことがあります。
ある企業のリーダー研修でのデータを調査したところ、フィードバックする数や文字数とEQの中の「楽観性」などいくつかの項目の成長に相関関係が発見されました。
(*この研究はある学会に論文投稿されました)
すなわち人にフィードバックをするとEQが成長するということです。
これは画期的な発見です。昔から
「人の振り見て我が振り直せ」「情けは人のためにならず」
と言われてきていますし、
認知心理の研究ではフィードバックループという研究があります。
私の書籍では「ブーメラン効果」を書きました。
要は、人にフィードバックすると自分が成長するということ。
フィードバックを”受ける”ではなく”与える”ことが自分のためになるというのです。
チームのためにがんばれ!というのは簡単。でもなかなかコミットメントさせることが難しい場面があります。
しかし、「あなたのためにこそ人に関わろう」というのは同意させやすいでしょう。
人にどんどん関わり、フィードバックすることで自分自身が気づき成長できるのです。
相手が得をするのではなく自分が得をする。
これがPDCFAサイクルのメソッドにおけるフィードバックの真骨頂と言えるのです。
さあ!
『研修担当の皆さん!フィードバックのブーメラン効果を活用しよう!』
~やりっぱなし研修撲滅宣言~
「研修」が変わる「行動」が変わる45の具体策
永谷研一著
『人材育成担当者のための絶対に行動定着させる技術』(書籍版)
『人材育成担当者のための絶対に行動定着させる技術』(Kindle版)
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