会社説明会、リクルーター、面接官を学生はどう見たか

「就活学生4000人による企業の2014採用活動通信簿」
さて、続いて印象の良かった会社説明会だが、文系トップは東京海上日動火災保険。「損保ビジネスのあらましから社員の働きぶりまで余す所なく分かったから」「会社の一般社員や内定者の方とお話しできる機会が多く設けられている」などが好印象の理由だ。理系トップはNTTデータで、「企業セミナーの中で計10人くらい社員と話す機会があったので。また同じセミナーでも2回参加できたので」などと評価された。

 一方、印象の悪かった会社説明会は、文系ワーストがM社。その理由は「選考とセミナーの境界が曖昧で気を抜くことができなかったから」「社員の話を聞ける機会があまりなかったため」「態度が、学歴によって変わるから」などだ。理系ワーストのK社も「高圧的な部分があったため」「説明会にて、人事の方が前年度の就職活動生のなかで内々定を辞退した人についての非難を非常に強くしており、非常に怖かった」など、悪印象を持たれている。

 そして、印象の良かったリクルーター・社員は、文系トップが三井住友銀行、理系トップがNTTデータ。好印象の理由としては「親身に相談に乗ってもらえた」ことを挙げる学生のコメントが目立った。逆に、印象の悪いリクルーター・社員は、「嘘をついて真実を隠そうとする印象を受けた」「自分のボーナスのためということが伝わって来た」などと学生から見られている。学生への調査結果では、「リクルーターや社員の印象が最終的な志望度に影響した」との回答は7割以上あった。注意が必要だろう。

 どういう面接官が良い印象を持たれるのかも知っておいていただきたい。東京海上日動火災保険やJR東日本は、「面接官が笑顔だった」、「なごやかな雰囲気だった」といった理由で学生から好印象を持たれている。対照的に、大手だが「圧迫だった」「上から目線だった」「ガムを噛んでいた」といった面接官がいた企業は印象が悪かった。また、学生への調査結果では、「面接官の印象が最終的な志望度に影響した」との回答は8割以上と非常に高い。面接官の印象次第では、せっかくそれまでの採用広報活動で築いた企業イメージを落としてしまう。面接は学生をジャッジする場でもあるが、学生の志望度を上げるクロージングの場でもあることを、面接に携わる社内の方に十分理解していただくことが大切だ。

 なお、今回ご紹介したデータは当社よりCD-ROMの形でご提供している。M社、K社等がどこなのかもわかるほか、約1000社について学生の評価コメントを収録している。人気200社のエントリーシート項目も網羅しており、採用戦略策定のためにご活用いただければ幸いだ。

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