アルバイト定着率アップの鍵は「内輪」感の演出

さとり世代のアルバイト定着率を高めるためにはどうすればいいのでしょう?

そのコツは、彼らにアルバイト先を「居場所」だと思ってもらうこと。つまり、「内輪」だと感じられる仲間や環境、雰囲気を作ることです。具体的には、誕生日会をしたり、みんなで食事をしたり、サプライズイベントを企画したりするのが有効。短期間で辞めてしまうスタッフが多いアパレル業界でも、こういったイベントを行うことで勤続するケースが多いそうです。

たとえ大きな部署であっても、4~5人単位の小さなチームを作り、その中でチーム会やチーム旅行などを企画して、内輪感を演出している会社もあります。

内輪の感覚はプライベートを共有することで生まれますが、「嫌がられるかな?」と臆せずに、ぜひ踏み込んであげてください。彼らは「認められたい」「愛されたい」という承認欲求が強く、気にかけてもらえるのはうれしいことなのです。

20代前半の方が、20代後半よりも飲みの誘いに乗ってくる率が高いというデータもあります。いわゆる“飲みニケーション”のような“戦略的おせっかい”も効果的でしょう。だんだん心を開き、素に近いキャラクターを出してくれたり、本音を話してくれたりして、より絆を強めることができると思います。

さとり世代の定着率を高めるポイント
・本音を吐露できる仲間や環境を作りあげる
・一緒に楽しめるお誕生日パーティやイベントを企画しよう
・戦略的に“おせっかい”を焼いてみよう

さとり世代のモチベーションを高める言葉・下げる言葉

第14回 アルバイト界の若い戦力“さとり世代”って何だ?
常時アクセス可能なスマートフォンがあるので、さとり世代は一人でいる時間をも「みんなと一緒にいる時間」と捉える傾向にあります。お金と同じく、時間に対しても「やりくりするもの」だと考えている人が多いようなのです。

だからこそ、アルバイトに費やす時間も、自分にとって貴重な時間を割くのに値する内容かどうかをシビアに見ています。長く働いてもらうためには、「ここは自分の居場所だから時間を投資したい」というモチベーションを持ち続けてもらうことが欠かせません。

まずは、先述した内輪的な環境作りが必要不可欠。そして、「いつもありがとう」「君がいてくれるから、こんなに助かっている」などと日ごろから声を掛け、「自分がここにいる意味」を実感してもらうといいですね。

一方で、彼らを叱る際は要注意です。叱られ慣れていない彼らは、場合によっては職場に来なくなってしまったり、仕事を辞めてしまったりするケースも......。甘えと思われても仕方がないのですが、一緒に楽しく働いていくためには、いつまでもネチネチと叱り続けないよう配慮しましょう。

ある会社では、叱る際はスタッフらの面前ではなく、2人きりの場所を選び、叱った後はスッキリと笑顔になるよう心がけているそう。“お叱りタイム”とそれ以外をきちんと区別しているんですね。これは、さとり世代のみならず、あらゆるスタッフが働きやすい環境を作る上でも有効だと思います。

★モチベーションアップの言葉
「君がいるから助かっているよ!」「いつもありがとう!」

→自分の存在の意味、アルバイトの価値を実感させる

★モチベーションを下げない叱り方
「はい、お叱りタイムはおしまい。引き続きがんばろう」

→叱る時間とそうでない時間のメリハリをつける

提供:インテリジェンス「an report」
http://weban.jp/contents/an_report/index.html

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