ケース(前編)を考える

こうした観点から、ケースを考えます。
北村は、これまで十分な業務支援をしてもらっています。基本的な業務のやり方については、きちんと教えてもらっています。しかし、内省支援は足りません。同じ失敗を繰り返すのは、その失敗経験から学べていないからでしょう。
さらには、「決まった仕事をする」から「自分で考えながら仕事を進める」へと期待が変わる中では、先を読みながら仕事を進めることと同様に、過去を振り返りながら仕事を進めることが欠かせません。

北村が自分の仕事を振り返ることができるような支援をすることが、和田には求められるでしょう。

それでは、どうすれば効果的な内省支援ができるのでしょうか。ぜひ、後編をお読みください。

(編集部注:後編は4月中旬ごろ公開予定です。)


注1:Morgan W. McCall, Michael W. Lombardo and Ann M. Morrison (1988) Lessons of Experience: How Successful Executives Develop on the Job, The Free Press.。

注2:Boris Groysberg, Ashish Nanda and Nitin Nohria (2004) The Risky Business of Hiring Stars, Harvard Business Review, May.[ボリス・グロイスバーグ、アシシュ・ナンダ、ニティン・ノーリア著、山口光生訳「スター・プレーヤーの中途採用は危険である」ダイヤモンド・ハーバード・ビジネスレビュー2004年Oct]
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富士ゼロックス総合教育研究所では、1994年より人材開発問題の時宜を得たテーマを選択して調査・研究を行い、『人材開発白書』として発刊しています。
2009年には中原淳先生(東京大学 大学総合教育研究センター 准教授)、松尾睦先生(北海道大学 大学院経済学研究科 教授)の監修のもと、国内一部上場企業・関連会社37社にご協力をいただき、28歳から35歳の2,304人に対する定量調査を実施しました。その分析結果は、『人材開発白書2009』にまとめられています。本コラムは、調査・分析結果にもとづいて書かれています。

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