「非正規雇用」とは、2000年代に入り「格差」という用語とともに使用頻度が高まった用語です。
正規雇用(正社員)以外の雇用形態を指します。具体的にはパートタイマー、アルバイト、契約社員、派遣社員などで、総務省「労働力調査」によれば1990年に非正規比率は20.0%でしたが、年々増大し、2011年には正規雇用3135万人に対し非正規雇用1717万人と非正規比率は35.4%に達しています。
つまり、雇用されている3人に1人以上が非正規雇用です。非正規雇用のうち圧倒的に多いのは女性のパートタイマーで739万人で、非正規雇用の43%を占めています。派遣社員は意外に少なく、男女を合わせても93万人に過ぎません。非正規雇用で働く人は身分が不安定であり、収入が少なく、キャリア形成が困難です。したがって結婚する人の割合は少なく、正規従業員の半分に過ぎません。少子高齢化の原因のひとつは非正規雇用にあります。