「後継者不在問題」が最も深刻化している札幌エリア
近年、後継者の不在が原因で廃業する中小企業が増加しており、大きな社会問題となっている。全国の都道府県の中でも特に後継者不在率が高いのが、北海道の企業だ。道内を地域別で見ると、札幌市がある石狩地域の後継者不在率が最も高い状況となっている。そうした状況を考慮し、札幌市は、事業承継に関する課題を抱える中小企業経営者をサポートするため、「事業承継マッチング支援事業」を開始。株式会社ビジネスマーケットにその業務を委託した。
札幌市をはじめとした小樽市、岩見沢市、江別市などの「連携中枢都市圏」の市町村にある企業の廃業を防ぎ、経済基盤を維持させることを目的としている。
札幌市が実施する画期的な「事業承継マッチング支援事業」とは
「事業承継マッチング支援事業」には2つの役割がある。1.SaaS型での提供でスムーズに立ち上げ・運用
事業承継を希望する経営者が情報を公開し、譲受希望者を募集できる「承継ポータルサイト」の構築と運営を行うことだ。株式会社ビジネスマーケットがこれまでのサービスで培ったノウハウをSaaS型で提供することで、短期間での立ち上げと運用開始を可能としている。
2.各専門家への相談支援
具体的な相談と支援を希望する事業承継を希望する経営者に「マッチング支援」を行うことだ。専門的かつ具体的な支援が実現できるよう、税理士を中心とした専門家と連携していく。オンラインはもちろん、地元在住の専門家との相談支援まで一貫したサポートをおこなうとのこと。
こうした事業承継を希望する経営者と譲受希望者のマッチング支援は、スムーズな事業承継を実現する効果的な施策のひとつになるだろう。