問題のあるリーダーも欠点を克服できる

業績を上げたリーダーは、自分の強みを生かしていた
どんな組織にもリーダーとして問題を持つ人物がいます。このような致命的欠点は直さなくてはなりません。欠点は克服できるのでしょうか。答えはイエスです。

総合的なリーダーシップの良し悪しを計る360度評価のスコアで下位の23%に入っていたマネジャーは、1年間欠点の克服に取り組んだ結果、中位の56%に入りました。
これはとても素晴らしい、かつ重要なことだと思います。というのは360度評価によって部下や上司から低いスコアを付けられたマネジャーはがっかりすると思うからです。しかしがっかりするのではなく、頑張って欠点の克服に努力すれば、中位クラスになることができるのです。

強みの伸ばし方と弱みの直し方は違う

さて先ほど飛びぬけたリーダーシップは強みから生まれると話し、その後に問題を持つリーダーが欠点を克服できることを話しました。

欠点を持つリーダーは統計的に23%ですから4人に1人の割合です。残りの80%弱のリーダーは強みを伸ばした方が強いリーダーになれるのですが、ここで間違えないでください。強みの伸ばし方と弱みの直し方は違うのです。
強みを伸ばすには周囲にアプローチすることが有益であることが多いので、日常業務こそ最善の場ということができます。日々の業務の中でアクション・ラーニングや新しい人間関係作りに挑んでください。

能力開発の結果と上司の協力度合いは相関する

最後に能力開発における上司の重要性について話しましょう。
能力開発を推進するのが上司です。わたしたちの調査では上司の重要性ははっきり表れています。

「自分の能力が向上したと感じるリーダーの割合」は上司が「非協力的」な場合は33%にとどまりますが、「やや協力的」では50%になり、「非常に協力的」では74%まで高まります。つまり自分の能力を向上させたければ上司を巻き込む必要があるのです。

以上でわたしの講演を終わります。ご静聴、ありがとうございました。

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