人と機械・仕組の適材適所を実現する
人手不足の時代が続くとすれば、人材獲得競争はますます激化するでしょう。その結果として起こりうるのは、給与の引き上げです。事実、「an」の調査でも賃金が上昇し続けているのが確認できます。加えて現在は、デフレ脱却に向けて政労使をあげた賃上げ気運が高まっています。これも、今後の賃金アップに拍車をかけることが予想されます。賃金が上昇する中で必要なのは、「今、アルバイトに任せている仕事は本当に人間じゃないとだめか?」という視点です。というのも、賃金の上昇は、機械や設備などのコストが相対的に下がることを意味するためです。
一例として、ここに30万円の業務用食器洗浄機があったとします。今までは「30万円なんて高いから人が洗った方が安い」と思っていたとしても、賃金が上昇すると、人が食器を洗う方が高くついてしまいます。
IT技術や機械を使ってできる仕事は機械に任せ、人間にしかできない仕事を人間が担う。いってみれば、機械や仕組みと人とを共存させながら適材適所を考えることがポイントになるのです。例えば、ホスピタリティあふれる接客、売れる商品の企画、売れる仕組み作りなどは人間にしかできません。景気が上向いている時、いいモノはどんどん売れるわけですから、人間ならではのポテンシャルを生かすことこそが大きなメリットになります。
アルバイト・パートは大切な“資源”
以上、3つの点を述べましたが、大切なことは企業側の意識変革だと考えます。現状では、アルバイト・パートなどいわゆる非正規社員を“コスト”と捉えている企業もまだまだ少なくありません。しかし、人手不足の時代においては、非正規社員は“コスト”ではなく貴重な“資源”。まさに“人財”と捉える視点に切り替えることが大切なのではないでしょうか。
“人手不足の時代”に採用担当者が気をつけるべき3つのポイント
年度計画を立て、計画的に採用する
今いるスタッフに目を向ける
人と機械・仕組みの適材適所を実現する
出典:図表1、2
厚生労働省2013年10月公表 一般職業紹介状況「第3表有効求人倍率」より
提供:インテリジェンス「an report」
http://weban.jp/contents/an_report/index.html