株式会社朝日新聞社は2020年4月、「朝日新聞社ジェンダー平等宣言」を発表した。2030年までに達成を目指す「SDGs(持続可能な開発目標)」における「ジェンダー平等の実現」に向け、メディアとしての率先した取り組みを公開、発表することで、日本のジェンダー格差の解消を目指すとしている。
SDGs達成に向け「朝日新聞社ジェンダー平等宣言」を発表

日本が遅れをとる「ジェンダーギャップ」の解消を目指す

国際社会共通の目標として「SDGs(持続可能な開発目標)」が掲げられ、企業でもさまざまな取り組みが実施されている。朝日新聞社でも、2016年から部門横断型の女性プロジェクトを推進、2017年には男女格差問題について報道する紙面企画「Dear Girls」の立ち上げなど、男女格差の是正に向けた取り組みをおこなってきた。しかし、2019年12月に発表された「ジェンダーギャップ指数」によると、日本は153ヵ国中121位と過去最低の順位となり、ジェンダーギャップ解消におけるメディアの役割の大きさが指摘されている。これを背景として、同社は報道機関としてより一層日本のジェンダー格差の是正に取り組むべく、独自の「朝日新聞社ジェンダー平等宣言」の発表に踏み切ったのだ。

同宣言では、「同社発信のコンテンツに掲載する取材対象および同社主催のシンポジウム登壇者の男女の偏りの解消」を始め、「女性管理職比率と男性育児休暇取得率の向上」、「ジェンダー平等に関する勉強会の定期的な実施」、「教育現場との連携」などが定められた。また、宣言内容の実施状況及び達成度ついても公開、発表する意向が示された。

これにより、日本の「ジェンダー格差解消の遅れ」を取り戻せるか。大手報道機関として、また日本を代表する一企業としての未来へ向けたリーダーシップに期待したい。

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