かつて倒産した某中小企業向け金融会社の代表がいまだに暗躍している、というような報道がありました。その報道を見ると、とてもではありませんが、真っ当な人の行動ではない行為が行われていたようです。
また、多くの消費者金融機関がグレーゾーン金利を適応し、社会的な批判を受け、過払い部分を顧客に返している、という報道もあります。
しかし、これらを見て、小口個人、中小企業向け金融全体を否定することはできません。
また、多くの消費者金融機関がグレーゾーン金利を適応し、社会的な批判を受け、過払い部分を顧客に返している、という報道もあります。
しかし、これらを見て、小口個人、中小企業向け金融全体を否定することはできません。
それがあることで救われる人もいるのが事実です。戦前には頼母子講(たのもしこう)のような「物入りな時のための」金融組織もありました。地域においては、相互扶助を目的とした結社的な組織(講)がその役割を担っていたこともあったでしょう。
現在においても、小口金融が必要な人は多いのです。事業としての存在価値はあるのです。
発展途上国では、これが「マイクロクレジット」として事業化されているところもあります。
ただ、たとえ法規制があったとしても、一部の心無い人たちがその仕組みに入り込むと、不誠実な、犯罪的な営業方法をとってしまうのも事実です。反社会集団が入り込んでくることもあるでしょう。
金融に限らず、このようなさまざまな企業不祥事の報道を目にしてきた若者は、企業そのものに対して、マイナスイメージを持ってしまうことがあります。
「金儲けは悪だ」と。
「事業」を辞書(広辞苑第四版)で引くと、大きく二つの意味があります。
・社会的な大きな仕事
・一定の目的と計画に基づいて経営する経済的活動
企業は本来、両方の意味を持つ事業を行っているはずです。「社会的な」仕事をしているのです。さまざまな会社の社是のなかに「地域社会に貢献する」といった文言もあるかと思います。
さて、「企業が存在している背景には、必ず社会に役立っているという事実がある」という設問の回答率は以下のとおりです。(2011年新入社員研修での数値)
そう思う 83.6%
わからない 11.4%
そう思わない 5.0%
8割程度の新入社員は企業の社会的意義を理解しているようです。
この設問で「そう思う」と答える率は、
2001年 74.8%
2003年 75.6%
2005年 77.6%
2007年 76.5%
2009年 81.3%
と、ほぼ増加傾向にあります。
不祥事が続く世の中でも、企業を働く場として選択している新入社員は、その社会的意義に関して、「期待している」ということがいえるのではないでしょうか。
自社の存在そのものの社会的意義や仕事のやりがいといったものを、もっと伝えていく必要があると思います。
また、「そう思わない」という5%の新人のことが気になるところです。
この5%の新人たちは、他にどんな意識傾向を持ち、どのようにすれば、「企業の社会的意義を実感し、積極的に仕事に取り組むようになる」のでしょうか?
意識調査で彼らの傾向を見てみると、
*できないことを「できません」とハッキリというようでは、職業人としての資格にかける。
*民主的経営では、会社の方針は、従業員に対する命令ではなく、お願いである。
*会社は、自分で努力しようとしない人達の成長にまで、責任を持つ必要はない。
*自分のやることを、チャンとやっていても、職場での不安感は消えていかない。
*利益を出せない会社でも、社会の発展に役立っている。
*会社の利益のために払う自分の努力は、今の世の中で社会に役立っているかどうかわからない。
仕事に不安を感じ、それでも企業に依存しようとしているかのようです。どれほどがんばっても、会社での自分の努力が社会に還元されるものなのかどうか、疑問を感じている・・・。
そんな様子が伺えます。
自分が会社の利益のために払う努力が社会に役立っている、その実感があれば、企業そのものが社会に役立つということも理解できるでしょう。上から出される命令も社会に対するお役立ちとつながっている、との意識も持つことができれば、なおのこと力を発揮できる人材になると思います。
顧客接点、お客様の中、そしてその先のお客様を理解させることが、「社会貢献の実感を持たせる策」になると思います。
直接、生活者に使っていただけるものを作っているのであれば、その使っている消費者、メーカーに部材を卸しているのであれば、そのメーカー、利用者、使用者の声を聞くことで、自社の商品・サービスに対して自信を持ち、社会的なお役立ちを意識できるようになると思います。
ただし、ひとつだけここに落とし穴があります。
現場を知れば知るほど、自社に自信を持ちますが(持てるようにしないといけません)、社内の仕組みや上司がお役立ちの方向を向いてないと、まったく意味がありません。
*仕事の改善提案をしても、上司の反応がない。
*お客様のことを「客」と呼ぶ(もっとひどい言い方もありますが)。
*明らかにお客様に不利な取引条件があるが、それを言わない。
*社内政治に熱心で、互いに足を引っ張り合っている。
(他にもいろんな現象があります)
周りを見渡して、お客様に目を向けていない仕組みや言動は社内にありませんか?
もし、それがあるなら、そちら、社内の風土を改善するほうが先です。
現在においても、小口金融が必要な人は多いのです。事業としての存在価値はあるのです。
発展途上国では、これが「マイクロクレジット」として事業化されているところもあります。
ただ、たとえ法規制があったとしても、一部の心無い人たちがその仕組みに入り込むと、不誠実な、犯罪的な営業方法をとってしまうのも事実です。反社会集団が入り込んでくることもあるでしょう。
金融に限らず、このようなさまざまな企業不祥事の報道を目にしてきた若者は、企業そのものに対して、マイナスイメージを持ってしまうことがあります。
「金儲けは悪だ」と。
「事業」を辞書(広辞苑第四版)で引くと、大きく二つの意味があります。
・社会的な大きな仕事
・一定の目的と計画に基づいて経営する経済的活動
企業は本来、両方の意味を持つ事業を行っているはずです。「社会的な」仕事をしているのです。さまざまな会社の社是のなかに「地域社会に貢献する」といった文言もあるかと思います。
さて、「企業が存在している背景には、必ず社会に役立っているという事実がある」という設問の回答率は以下のとおりです。(2011年新入社員研修での数値)
そう思う 83.6%
わからない 11.4%
そう思わない 5.0%
8割程度の新入社員は企業の社会的意義を理解しているようです。
この設問で「そう思う」と答える率は、
2001年 74.8%
2003年 75.6%
2005年 77.6%
2007年 76.5%
2009年 81.3%
と、ほぼ増加傾向にあります。
不祥事が続く世の中でも、企業を働く場として選択している新入社員は、その社会的意義に関して、「期待している」ということがいえるのではないでしょうか。
自社の存在そのものの社会的意義や仕事のやりがいといったものを、もっと伝えていく必要があると思います。
また、「そう思わない」という5%の新人のことが気になるところです。
この5%の新人たちは、他にどんな意識傾向を持ち、どのようにすれば、「企業の社会的意義を実感し、積極的に仕事に取り組むようになる」のでしょうか?
意識調査で彼らの傾向を見てみると、
*できないことを「できません」とハッキリというようでは、職業人としての資格にかける。
*民主的経営では、会社の方針は、従業員に対する命令ではなく、お願いである。
*会社は、自分で努力しようとしない人達の成長にまで、責任を持つ必要はない。
*自分のやることを、チャンとやっていても、職場での不安感は消えていかない。
*利益を出せない会社でも、社会の発展に役立っている。
*会社の利益のために払う自分の努力は、今の世の中で社会に役立っているかどうかわからない。
仕事に不安を感じ、それでも企業に依存しようとしているかのようです。どれほどがんばっても、会社での自分の努力が社会に還元されるものなのかどうか、疑問を感じている・・・。
そんな様子が伺えます。
自分が会社の利益のために払う努力が社会に役立っている、その実感があれば、企業そのものが社会に役立つということも理解できるでしょう。上から出される命令も社会に対するお役立ちとつながっている、との意識も持つことができれば、なおのこと力を発揮できる人材になると思います。
顧客接点、お客様の中、そしてその先のお客様を理解させることが、「社会貢献の実感を持たせる策」になると思います。
直接、生活者に使っていただけるものを作っているのであれば、その使っている消費者、メーカーに部材を卸しているのであれば、そのメーカー、利用者、使用者の声を聞くことで、自社の商品・サービスに対して自信を持ち、社会的なお役立ちを意識できるようになると思います。
ただし、ひとつだけここに落とし穴があります。
現場を知れば知るほど、自社に自信を持ちますが(持てるようにしないといけません)、社内の仕組みや上司がお役立ちの方向を向いてないと、まったく意味がありません。
*仕事の改善提案をしても、上司の反応がない。
*お客様のことを「客」と呼ぶ(もっとひどい言い方もありますが)。
*明らかにお客様に不利な取引条件があるが、それを言わない。
*社内政治に熱心で、互いに足を引っ張り合っている。
(他にもいろんな現象があります)
周りを見渡して、お客様に目を向けていない仕組みや言動は社内にありませんか?
もし、それがあるなら、そちら、社内の風土を改善するほうが先です。
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