この問題は、マネージャーの力量不足というレベルでは済まされない。マネージャーのアウトプットのレベルが上がらないために、上位職がマネージャーの業務まで下りて仕事をする。結果、本来上位者が出すべきアウトプットがでなくなる。さらに、この“考え不足”の仕事の仕方をマネージャーが部下に指示した場合、本質的に考える部下の成長は阻害されてしまう。このような悪影響が組織全体に引き起こされ、組織としてアウトプットのレベルが下がってしまうのである。
この課題を解決するためには、マネージャーの[1]考える力を覚まし、活用できるようにすること、同時に[2]業務の中で考える時間を確保できるようにすることが必要となる。
[1]考える力を覚まし、活用できるようにする方法
1.マネージャーの個々人の仕事ぶりをよく観察し、特徴(能力・行動様式)を把握する
2.各マネージャーのレベルに応じた論理的思考力の強化策(レクチャー+演習)を実施し、考え方を思い起こさせ、活用できるレベルまで高める
3.業務を行うなかで、「なぜ、そうなのか?」「他にはないのか?」「より高い成果を出すための工夫は何か?」など、深く考えることを継続的に突きつける
[2]業務の中で考える時間を確保できるようにする方法
1.1.業務プロセス全体の効率性からマネージャーが担当していた事務やルーチン業務も、可能な限り部下やサポートスタッフに分担を見直す
2.2.マネージャーが考える仕事に集中できるよう、マネージャーを支える層を強化するために、マネージャー以下の層にも強化策[1]を実施する
経営と現場の結節点にいるマネージャーが強い会社は、組織としても強い。経営層は経営に集中し、戦略実行は強力にマネージャーがリードする。そして、現場の部下はマネージャーに鍛えられ成長する。マネージャーの力量に物足りなさを感じている読者の方は、まずはマネージャーたちの仕事ぶりを見てほしい。考える時間を持つことなく、作業に忙殺されていないだろうか?本コラムが、強い会社作りのきっかけとなれば幸いである。
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