進んで新しいことに挑戦する社員が育った
本格的に取組みを始めて約1年半が経過しました。現在も、昨年度の「働き方変革研修」の第2弾の研修を実施中で、継続的な取組みを行っています。成果は道半ばですが、少しずつですが職員の行動も変わってきました。これからもDSR経営の実現に向けて、この取組みを継続していきたいと考えています。
変えられるところから変えていく
寺澤 ありがとうございました。とても参考になるお話でした。ところで本音の話、抵抗勢力があったのではないでしょうか。榎並 抵抗というよりも、「理解できない」というのが当初の反応だったかもしれません。制度を確立し、研修を実施したところで一気に変わることはあり得ない訳であって、賛同者が少しでもいれば、変わり始めると考えていました。約1年半が経過し、少しずつ理解者が広まり、行動に変化が出ていると感じています。
寺澤 研修は、外部の専門機関に任せるのではなく、自社で実施されました。ご苦労もあったのではないでしょうか。
榎並 ある意味、当社の社員の根幹に関わる部分ですので、企画立案~実施~運営まで私たち共で完結することに拘りがありました。こうした内容について外部の方がお話しても、やはり一般論として受け止めてしまうのではないでしょうか。
ミドルの力で組織を変える
寺澤 話は変わりますが、私どもは「企業理念を浸透させていくための課題」を尋ねるアンケートを実施したのですが、1番多かったのは「経営層が旗振り役になれていない」でした。2番目は「社員の帰属意識の希薄化」です。上は変わらず、下も動かない。苦悩する人事部の姿が浮き彫りです。また、「理念浸透のための施策」について、実施と重要性について尋ねました。実施されていることで多いのは「理念の明文化、パンフレットの配布」です。しかし、重要性は低い。「理念の唱和活動」も3割くらいの企業がやっていますが、重要視されていません。逆に重要視されているのは「理念の共有化の仕組み作りやイベント」「OJTなど日常の仕事の中での働きかけ」が目立ちます。この2つのデータを見て、ご感想はありますか。
榎並 「経営層が旗振り役になれていない」に関して、「だったらミドルが頑張れ」と言いたいですね。トップの考えや行動で経営の全てが決まるなら、そもそもミドルは不要だと思います。もちろんトップは重要ですが、組織が変わるにはミドルの頑張りも必要です。会社を変え、日本を変えるために頑張りましょう。
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