パネルディスカッション: 360度フィードバックを長年活用する4企業による成功事例と活用方法
今回のセミナーには、 100名以上の方にお集まりいただきました。 HR業界をリードする企業から、 株式会社グロービス、株式会社ソラスト、 株式会社ベネッセコーポレーション、 SBIホールディングス株式会社の4社様をゲストとしてお迎えし、 長年にわたる360度フィードバック活用のノウハウや実施効果を紹介、 社内で発生した問題点とその改善策や、 生まれた組織風土やエンゲージメント向上による影響と未来の見通しなど、 本音トークを交えたディスカッションを行いました。■理念の浸透やマネジメント能力の向上がエンゲージメント向上に寄与する
360度フィードバックは企業の理念や方針の浸透度合い、管理職のマネジメント能力などについて、他者の目線からフィードバックを受けることで、課題に気付いて改善をし、成長していくことに価値があります。エンゲージメントは複合的な要素により変動するため、360度フィードバックだけで向上するものではありませんが、エンゲージメントへの影響が大きい理念の浸透や上司のマネジメント改善など、 360度フィードバック実施の目的をシャープにして活用することでエンゲージメント向上に寄与します。
■一人ひとりに気付きを与えるパワフルなツール
360度フィードバックの特徴は対象者一人ひとりについてフィードバックが行えること、直属の上司の意見だけではなく、同僚や部下の声をフィードバックすることで、自己認識と他者認識のギャップを知ることに効果があります。また他者と自分の期待値の水準の差もダイレクトに明示されるので、多くの気付きを得ることができます。
■目的の明確化、フィードバックなど導入プロセスが重要
上述の通り、360度フィードバックはパワフルなツールではありますが、活用方法を誤ると社内の関係がぎくしゃくしたり、軋轢を生んだりする懸念があります。「どうして他者からの目が必要なのか?」を問い直し、目的を明確にすることが重要で、その上で対象者をはじめ、回答者にもその目的をしっかり説明をすることで、フィードバックループがまわる風土へと変革することができます。
■ディスカッション内容(抜粋)
・360度フィードバックの難しい点
・誹謗中傷のコメント対処例
・360度フィードバックが向く組織、向かない組織
・具体的なフィードバック方法
・昇格や人材登用での活用
・エンゲージメント向上への今後の取り組み
・360度フィードバックを初めて実施される企業へのアドバイス
基調講演: エンゲージメント向上を高める要素と360度評価の活用可能性、HRクラウドシステム『スマレビ』のサービス紹介
そのほかの講演として、シーベース代表取締役社長 深井 幹雄より「エンゲージメント向上を高める要素と360度評価の活用可能性」、同社コンサルタント 石川 翔太より「HRクラウドシステム『スマレビ』のサービス紹介」を行いました。現代のテクノロジーの急速な進化、グローバル経済、そして少子高齢化などの急激な社会変化によってビジネスの構造も変革を余儀なくされる中、企業の中で働く人にとっても、様々な変化が起きています。転職機会の日常化により大変な人材の獲得競争が起きている中で、今いる社員を企業にいかに惹きつけ続けられるのか、一人ひとりが企業の理念やビジョンを理解し、その実現に向けて主体的、自発的に自分の能力を発揮しようとする意欲を持ち続けられるのか、というエンゲージメントの醸成が企業に問われています。今回は、エンゲージメントを形作る要素の中で、特に360度フィードバックは目的ミッションや社員の成長機会、オープンな環境づくりに影響が強い施策としてご紹介、またシーベースのシステムである『スマレビ』を利用した組織活性化事例についてお話させていただきました。
■セミナー参加者の声
・既に導入されている企業の事例は大変参考になった
・フィードバックのやり方や、いかに対象者を成長させていくのかという観点が抜けていることが認識でき、360度フィードバックの使い方が広がった
・かなり踏み込んだ回答をいただけた。時間さえ許せばもっと深く聞きたかった
シーベースでは今後も定期的に、人事に携わる方や経営者に向けた役立つ情報発信の場として、様々な人事課題や組織課題をテーマに講演参加や主催セミナーを開催していく予定です。