楽天株式会社はグローバルに事業を展開する中で、多様な人材の採用、育成、定着といった課題を抱えていた。これを解決すべく、グローバルでの人事データ統一基盤に刷新。対象20カ国、グループ100社、従業員35,000名以上に及ぶ大規模プロジェクトでありながら、たった1年で導入を果たした。このシステムによってグローバルにおける各種人事データを一元的かつ即時に把握できるようになり、戦略的な人員配置や個人に寄り添ったキャリア開発などが可能になったという。この施策は高い評価を得て「第4回HRテクノロジー大賞」で『大賞』に輝いた。そこで、本プロジェクトの経緯や具体的な成果などについて、楽天株式会社のグループ人事部ジェネラルマネージャーの黒田 真二氏と、同社グループ人事部 人事企画課 HRISグループマネージャーの椎野 恭平氏のお二人に話を伺った。
「フリーで活躍するコンサルタント」と「企業のプロジェクト」を結びつけるマッチングプラットフォーム「コンサルサーチ」を運営する株式会社ワークスタイルラボでは、「私たちの働き方は組織を越える、空間を越える」という経営ビジョンに基づき、仕事環境をすべてクラウドにしたリモートワークを導入、個々人のライフスタイルに合った多様なワークスタイルを可能にした。それにより、ワーママの就業率が全社員の半分以上を占めるなど、介護や育児を抱える優秀人材の定着や仕事の生産性向上を実現している。「第4回HRテクノロジー大賞」で『イノベーション賞』を受賞した同社代表取締役の三浦大治郎氏に、取り組み内容や革新性について話を伺った。
働き方や価値観の多様化が進む昨今、従来のような画一的なマネジメント手法は限界に近づいてきている。いかに一人ひとりと向き合えるか、いかに“個”にフォーカスできるかが、これからのマネジメントの鍵となるだろう。そうした中、ソフトバンク株式会社では、社員の充実度を可視化し、一人ひとりに合ったマネジメント施策に繋げていくための今までになかった新しいサーベイを開発した。それが今回「HRテクノロジー大賞」で『人事システム部門優秀賞』を受賞した「充実度サーベイ〜Circularity Pulse〜」である。既存のパルスサーベイやESサーベイと比べて、一体何が違うのか。その仕組みや特徴、革新性について、同社人事本部戦略企画統括部の中村亮一氏と鷲平友美氏に話をうかがった。
ソニー株式会社のエレクトロニクス事業及びゲーム事業では、2011年から社員意識調査を実施してきたが、「集計までのリードタイムが長い」「エンゲージメント向上要因がわかりづらい」といった課題があった。そこで、2017年より米Glint Inc.社のサーベイに移行し、グローバルを含む約6万人の社員を対象にしたサーベイ結果を即日集計かつマネジャーに提供できるようになり、マネジャーとメンバーによる継続的な対話とタイムリーなアクションを行う土台を構築した。さらに、独自の多変量解析による設問設計や、他の人事施策とエンゲージメントの関連性を解析し人事施策の改善に繋げるといった点が評価され、「第4回HRテクノロジー大賞」では『アナリティクスサービス部門優秀賞』を受賞した。そこで、ソニー株式会社 人事センター ダイバーシティ&エンゲージメント推進部の橋本 征義氏と井上 多恵子氏に、取り組みの経緯や成果などについて伺った。
1on1ミーティングや日々の声掛けを通じてチームメンバーとの意思疎通を図ることは、現場マネージャーの重要な仕事だ。だが部下とのコミュニケーションに失敗し、モチベーションの低下や離職を招いてしまうケースも少なくない。そんな悩める上司の味方となるのが「KAKEAI」という脳科学に基づいた分析で自身や部下の特性を明らかにし、個々に最適な“関わり方”をガイドしてくれるというAIクラウドシステムである。今回そのような画期的なシステムを開発し、「第4回HRテクノロジー大賞」にて『注目スタートアップ賞』を受賞した株式会社KAKEAIの代表取締役 兼 CEO本田 英貴氏に話をうかがった。
第4回HRテクノロジー大賞『注目スタートアップ賞』を受賞した株式会社テックオーシャン。近年、情報技術の進化に伴い、企業は理工系学生を積極的に採用する傾向にある。しかし、「自社の技術にマッチする学生が集まらない」「学生へのアプローチに工数と時間がかかり過ぎる」など深刻な問題を抱える企業が多い。こうした問題を解決するのが同社開発のAI・ビッグデータを活用した理工系専門スカウト型就活支援サービス「TECH OFFER」だ。この「TECH OFFER」の使い方や導入効果について、同社の代表取締役 長井裕樹氏と執行役員 事業推進部部長 東祐貴氏に話を聞いた。