第3回HRテクノロジー大賞において大賞を受賞したのは、日立製作所。取り組み内容は「社員の生産性意識と配置配属フィット感を調べ、そこに人事・行動データを掛け合わせて、AIによって分析する」「分析結果をもとに効果的な人事施策を実践する」というものだ。その取り組みは『個を活かすPeople Analytics』として、社員ひとりひとりを輝かせるために開発された技術だという。この取り組みを通じて日立製作所 システム&サービスビジネス統括本部が目指すところを、人事総務本部担当部長の髙本真樹氏およびピープルアナリティクスラボのエバンジェリスト、大和田順子氏にうかがった。
近年AIやビッグデータの普及に伴い、問題化してきているのがデータサイエンティストの不足である。なかでも一握りの優秀な人材は、奪い合いとなり、多くの企業が頭を抱えているところだ。そうした中、限られた人材をシェアする=アビリティシェアリングの視点から、日本初のAI開発コンペティションサイトが誕生した。それが今回ご紹介する「SIGNATE」である。同サイトは、AI開発やデータ分析に関するテーマごとにコンペを開催することで、自社課題の解決に特化した高品質なAIモデルを調達できる点や、アビリティシェアリングを浸透させた点などが評価され、「第3回HRテクノロジー大賞」でイノベーション賞を受賞。そこで、株式会社SIGNATE 代表取締役 齊藤秀氏にご登場いただき、開発経緯、サービスの仕組みや特徴、具体的な活用事例などを伺った。
「本当に自社にマッチした人財を採用できているのだろうか」「優秀な人財を取りこぼしていないだろうか」これは、採用に対して常に付きまとう不安だろう。こうした不安や課題の解決のために、近年注目を集めているのがHRテクノロジーであり、データ活用だ。しかし、実際に何から始めるべきか、迷いを抱えている企業は多いのではないだろうか。そこで、データ分析技術を活用した新卒採用活動の高度化に取り組み、第3回HRテクノロジー大賞『採用部門優秀賞』を獲得したコニカミノルタ株式会社 人事部長の工藤司氏に、施策の詳しい内容やその成果などを伺った。
この数年、新卒採用市場は目まぐるしく変わり、多くの企業はその変化に対応しきれなくなっている。採用難が続く中、求める人材を質・量ともに担保するためには、これまでの戦略を見直し、新たなチャレンジをする必要があるだろう。そこで鍵となるのが、テクノロジーの活用だ。金属加工機械の総合メーカーとして知られるアマダホールディングスもまた、新たなチャレンジを模索していた。そして着目したのが、学生のエントリーシートだったという。その後、エントリーシートをデータ分析することで、「AI マーケティング」と「AI 選考」という科学的採用アプローチを実現させた。果たしてその手法とは? なぜ成功したのか? HRテクノロジー大賞奨励賞を受賞した同社の取り組みを紹介する。