北陸地方は昨年12月末に一斉に合同セミナーが始まったので、どうやらそこが2017年のキックオフになったようです。なかなか事前の申し込み学生が集まらないために運営会社のみなさんはかなりやきもきしていたようですが、結果的にはおおよそ昨年並みの人数が集まったようです。
どうやら12月に入って学生の就活スイッチが一斉に入ったようです。本学では昨年と同じタイミング、具体的には10月中旬からガイダンスを始めているのですが、参加学生数が昨年に比べても2割くらい少ない状況で推移しております。昨年の参加学生はその前の年のおおよそ半分だったので。この3年で大幅に参加者が少なくなってしまったということになりますね。

そうした状況の学生が一斉に動き出したのかな??というのが北陸の状況です。小職もその時期の合同企業説明会に顔を出して学生の動きを見ていたのですが、気になったことがありました。

私が参加したのはジョブカフェ石川の主催した合説です。このイベントについては、もともと冬春のインターンシップ実施企業を集めてその事前説明会という位置づけで実施しては、という意見もあり私もその議論に関わっていたのですが、夏のインターンシップのような一定の期間を取って実施する企業もあれば、いわゆる1dayの名前だけインターンシップで内容は企業もしくは業界説明会という内容で実施する企業も多かったために、インターンシップというネーミングを外して実施することになった、という経緯があります。
いずれにしても、企業説明会ではなく、広報解禁前に各企業が実施するインターンシップや業界職種セミナーの告知会、という位置づけのイベントで開催されることになっていたはずでした。

学生は予想を超える人数が集まり、学生向けの事前説明には立ち見も出るくらいの集客だったのですが、各企業の説明ブースへの開場が始まるとあっという間に知名度の高い銀行や大手企業に学生が群がってしまいました。ブースの前にあふれんばかりの学生が群がっている企業ブースの隣では、誰も学生が座っていない企業の方がPCやスマホをいじっている・・・という残念な風景が見受けられました。

今月に入って企業の方々とお話ししていると、冬のインターンシップでは、参加した学生の数は多くないものの、質が高いという手ごたえを感じていらっしゃる企業が多いようです。就職ナビ会社の方とお話ししていても、例年並み、もしくはやや多めのエントリ登録で、インターンシップ申し込みの状況も順調であるようなお話をお聞きしております。そういう点は、ようやく学生全体の就活スイッチが入って動きだし始めたのかな・・という印象もあるのですが、私自身は実は違う印象を持っております。

エントリ数については「とりあえずしておくかと」いう感じの学生が大半で、インターンシップの参加者増については、一部のアクティブに就活をやっている層が、一人で多くのインターンンシップに参加していることが原因なのではと思っています。つまり就活の活動量の二極化が例年以上に進んでおり、活動している学生の活動量が増えた分だけ数字が増えている状況になっているのでは、ということです。

であるとすると、経験値を高めて目が肥えた学生が様々な企業のインターンシップに参加しているわけで、おそらくこうした学生は、どこからも内定をもらえるレベルにまで仕上がっているということになります。こうした学生が自社のインターンシップに参加したことを「良い学生が集まった」というように企業が受け取っているかもしれないわけです。これは企業側にとってはぬか喜びに終わってしまう可能性があります。加えてこうした学生は見る目が肥えていますので、インターンシップのプログラムの質の部分についてかなりシビアに見ている可能性があります。冬春のインターンシップについては、広報解禁前にすることがないので、インターンシップという名前で業界や会社説明会と変わらない内容を行っている企業が多い反面、質的にかなり高いプログラムをしっかり行っている企業もあります。今の学生は自分の成長できる場という視点にとても敏感です。

「とりあえずやっておこうぜ、冬の1dayインターンシップ!!」はやらないほうがまし!!
という危険性が高まっているように感じております。

では今回はこのあたりで・・・
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