営業など、お客様先に出向く職種の人たちが、お客様情報や、提案の内容、どのようなプロセスで動いたなど、日頃の活動を入力するシステムです。
社員同士が内容を閲覧し合うことができ、情報共有に大いに役立ちます。
私のクライアントでも、SFAを活用して、提案の質を高めたり、活動を効率化することに成功している事例もあります。
その一番の原因は、一人一人のメンバーが、SFAに活動記録を打ち込まないということです。
情報を共有化するツールにもかかわらず、何も打ち込んでもらえないのであれば、それは何の意味もなしません。
そのような時は、もちろん私たち上司が「必ず、活動記録を毎日打ち込むように!」とはっきりと指示を出すことが必要です。なかなか入力しないメンバーには、個人的に対話を行い、入力を徹底してもらうことも大切です。
まずは、内容をしっかり埋めてもらい、お互いに閲覧できる状況を作り上げることが第一歩なのです。
しかし、「なかなか、徹底できない・・」という上司もよく見かけます。
日頃忙しくしているメンバーに、これ以上負担をかけたくないというのが理由です。
そのような上司は、
「そもそも、このようなシステムがなくても、ミーティングで何とかなる」
「狭い営業所なのだから、いちいち打ち込まなくても把握できる」
等と、持論を述べます。はっきり申し上げます。それは言い訳です!
日頃忙しくしているメンバーは「効率よく」「効果的な」活動を行えていますでしょうか?
もしかしたら、他のメンバーがつかんでいる情報や成功事例を入手したらすぐに解決することを、その情報がないがゆえに悩み、頭を抱えて右往左往していることもあるのではないでしょうか?
私がお伺いする企業様のほとんどで
「情報共有ができていない」
「必要なツールがそろっていない」
といった問題が出てきます。しかし、自主的かつ積極的に情報共有する動きを取っている職場はごくわずかです。
情報共有の下地を整えるためには、まず情報を入力してもらうことが大切なのです。
私たち上司が、「面倒なことを指示して、メンバーに嫌われたくない」という恐怖感から情報入力を徹底しないがゆえに、SFAが機能せず、情報共有が進んでいないケースは少なくありません。
一時的にメンバーから嫌な顔をされても、口うるさい上司だと思われても、最終的にはメンバーの効率的かつ効果的な活動を実現するためと腹をくくって「情報を毎日入力せよ!」と強く指示することが先決なのです。
成功している経営者の多くは、一時的に社員から「なんで、今こんなことをしなくてはならないのだ?」と思われても、信念を持ってやり続けた時期がある人が多いようです。
私たち上司が、信念を持って指示できるか?それとも、一時的な摩擦を恐れて妥協するか・・・。
上司としての胆力が問われています。
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