12月からスタートした2015年新卒就職戦線ですが、1月11-13日の3連休に開催された学内合同説明会を持って本学の学内説明会はいったん終了しました。これからがいよいよ本番になっていくわけですが、ここまでの本学の学生の状況も踏まえて所感を書いてみたいと思います。
1.始まった2015年就活~キャンパスリクルーティングの功罪
まずはよい点から・・・これはこの数年で学内説明会の参加申し込みがどんどん増えてきたこと、そして文系まで対象を広げてOB/OGリクルーターを派遣してくれる企業が増えてきたことなど、地方の大学である本学にとってもとてもありがたい状況になっているのは言うまでもありません。東京の合同会社説明会などに参加しても、遠くの方でかすかに聞こえてくる話を背伸びしながら耳を澄ませて聞かないといけないような、日本を代表する企業の方々がわざわざOB/OGも連れて来てくださり、かつ数十人単位の規模で話をしていただけるわけです。地方学生にしてみると全国規模の大企業がとても身近に感じられ、そういった会社で働くことへのモチベーションとリアリティが増すのでとてもありがたいことだと思っています。
一方、悪い点では・・・
まずはわざわざ来ていただける、さらに大学個別の対応をしていただけるため、学生が他大学の学生との相対的な比較の場にさらされる機会が減ってきているように感じます。10月解禁のころは11月のビックサイトで開催される合同説明会に学生を連れていくと、文字通り「百聞は一見に如かず」の格言通り、学内のガイダンスでどれだけ話をするよりもインパクトを与えることができました。こうした催しに参加する学生は比較的就活に対する意識の高い学生たちだったのですが、実際に会場に来ている学生の人数や、首都圏の学生の活動に圧倒されてしまい、そこからようやくエンジンがかかってくるような感じでした。そういう点では、良い意味での危機感を与えることができなくなっているように感じています。
二つ目は勘違いする学生が増えているように感じています。初期の合同企業説明会で学生に厳しい話をする企業はほとんどありませんし、わざわざ学内にまで足を運んできていただけているので、いつの間にか自分が自由に選べる立場だと勘違いしてしまっている感があります。どこの企業も金沢大学生なら誰でもよいわけではなく「良い金沢大学生を採用したい」ために労力を使っていただけているのですが、どうもそのあたりについてあまりよく分かっていない学生が見受けられます。そして、いつの間にか勤務地と休日と企業規模だけで話を聞く会社を選んでしまっている学生の数が増えているように感じます(我々の指導力不足に尽きるのですが・・・)。
三つめは、毎週のようにどこかで開催される学内説明会に参加しなければならないために、企業の方もかなり通弊してしまっているように感じます。12月のキックオフから採用担当者は毎週末ごとにどこかの大学に行っているような状況で、これはこれで採用担当者の労働環境をブラック化してしまっているのではないでしょうか?(笑)
四つめは、どこの大学も同じ(どこの組織も同じと言い換えてもよいと思います)だと思うのですが、本学も御多分にもれず、就活においても上位2割の学生は放っておいても結果を出す優秀層、6割は普通の層、2割が苦戦する層という状況になっていると認識しています。キャンパスリクルーティングの流れは、上位2割層の一人勝ちを促進してしまうのでは、という懸念を感じています。
2.2016年はどうなるのか??
これについては、色々な方(企業の方や就職支援会社の方)のお話をお聞きして、本学もどのように進めていくかの予定をそろそろ具体化しないといけないのですが、現時点ではこのやり方がベスト!!という形のものは固まっておりません。どちらかというとリスクを最小限に抑えるためにどのようなスケジュールと体制を組めばよいか??というところから案をまとめているような状況です。具体的には10月より就活ガイダンスを開始、最初は総花的な内容からはじめ、1月くらいから各論的なテーマ別のガイダンスに移行し、後期試験の終了する2月中旬以降にさらに細かいワーク的なイベントを入れていくというような流れで、3月初旬に学内合同説明会を開催するという流れになると思っています。
一番今困っているのは、企業のインターンシップが上記のスケジュールのどのあたりに集中するのかが読み切れていないところです。集中する時期が見えてきた場合はそれに合わせて調整が必要になると考えております。
遅くても3月中にはおおよそのスケジュールを確定する必要があると思っているのですが、なかなか良いアイディアが出てこなくて苦慮しております。これをお読みになった方で「こうしたらよいのでは?」というご意見やご助言を頂けるのではあれば、ぜひいただきたいと思っております。
では今回はこの辺りで・・・。
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