さて問題になるのは、どの地域に居住していても、それが賃貸であろうが持家であろうが、居住に関する費用は発生しているのであって、そもそも住居費を会社が補助すること自体が、多様なライフスタイルの社員の雇用を促進する上で必要なのかということです。確かに地域によって居住に関する費用は大きく異なります。東京で家族3人で生活するには家賃は13万円程度が平均値といわれています。しかし地方に行くと同じ広さでその半分以下という現実があります。そうなると転勤などの理由よりも地域による家賃差を基準に住宅補助を考えることが妥当ということにもなります。
実際には転勤し居住地が変わる場合には、金銭的なもの以外に様々な苦労が発生します。子供の学校や生活環境の変化などで精神的にも大きな負担が発生します。この精神的な負担に対しての慰労としての転勤時の住宅手当はあってもよいと思います。しかし転勤を一度した社員に対して10年以上などの長期に渡り住宅費補助をする企業などもありますが、10年も経つと過去転勤した社員と転勤を一度もしていない社員に対して、住宅手当の存在により給与額に大きな差が発生し、ひどく不公平な状況になることもまま見られます。
社員が持家を持っているか賃貸住宅に住んでいるか、持家の家賃収入があって賃貸住宅に住んでいるか、親の住居に住んで全く住宅費を負担していないのか、一部負担しているのか、など個人の生活のスタイルや収入などがバラバラな中で、地域差以外の住宅の補助が本当に必要かを再考する必要があります。
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