セッションは、パネラーとしてトランスコスモス・名倉氏と中央大学・斎藤氏をお招きし、モデレーターをHR総研の松岡が務める形式で進行した。HR総研で調査した企業・大学・学生の意識実態調査を松岡が説明した上で、パネラーに質問した。名倉氏と斎藤氏の発言内容について紹介する。
◆トランスコスモスが大学に提供する人材育成カリキュラム

インターンシップも様変わりした。2012年卒までは有力な採用広報の場となっていたが、改正倫理憲章では就業体験の提供という趣旨に沿う「5日以上」に限ると厳しく規制した。この規制に呼応するように、HR総研の調査では、1週間から2週間のインターンシップが主流になっている。

この就活塾の発展形として、トランスコスモスは人材育成カリキュラムを大学と連携して提供する。すでに決まった大学は数校あるが、他校からも要望があれば検討する。
中央大学もインターンシップに力を注いでいる。大学経由のインターンシップに参加する学生は約900名。就職する学生が4500名だから2割の学生が参加していることになる。5日以上のインターンシップを実施する企業からの申し出は歓迎しているので、ぜひ相談してほしい。
◆業界研究セミナーなら10月、11月にプログラム化の道も

大学側も企業の動きに対応するかのように、全体では学内合同セミナーの開催回数、参加企業数を増やしており、参加学生数も増大している。ただし、小規模校では参加企業数が少ない。
大規模校である中央大学の学内合同セミナーに参加する企業数は約840社。開催期間、時間帯、使える教室等の制約を考えると、ほぼ限界の社数となり、未実績の企業の参加は難しいのが実状だ。
ただし、別の形でなら対応できるという。中央大学が提案するのは、個別企業の広報ではなく、例えばBtoB企業に対する理解が浅い学生に対し、業界の広報を行うようなもの。申し出があれば検討し、10月、11月のプログラムに組み入れることもありえる。確かにこのような啓蒙は学生に必要だし、倫理憲章にも抵触しない。
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