男児・女児の玩具から、カプセルトイ、プラモデル、カード、アパレル…と領域を広げ、着実に業績を伸ばし続けるバンダイ。今年はヒット商品「たまごっち」誕生20周年。コーチングとたまごっちを組み合わせた「クラウドコーチング たまごっちVer.」をビジネスコーチとコラボし、新しい領域への取り組みも始まった。

今回は、バンダイでプロパー社員として女性初の取締役であり、CTO(チーフたまごっちオフィサー)を務める飛田尚美取締役に、たまごっちの20年を振り返っていただくとともに、「コーチング」と「たまごっち」という異色のコラボレーションを始めるに至った経緯などについてお話を伺った。
ビジネスコーチ株式会社が展開する「クラウドコーチング」と株式会社バンダイが「たまごっち誕生20周年」を節目に新たな取り組みを開始。クラウドコーチング×たまごっちで「成長」を支援

たまごっちは誕生20周年。ブーム時の子供たちが大人になり、二世代で楽しむキャラクターへ

———— バンダイ入社後の経歴、またバンダイでプロパー社員として初の女性取締役としての役割についてお聞かせください。

1986年にバンダイに入社して以来、10年弱は女児・幼児玩具の企画開発に携わり、アニメキャラクター商品やぬいぐるみ、女児ホビー商材などを担当していました。
その後、アップルと共同開発したマルチメディア機「ピピンアットマーク」のプロジェクトに参加し、事業撤退後もデジタル系の仕事を続けてきました。

実は、一度バンダイを辞めてグループ会社に転籍しているんです。そこで、NTTドコモさんの「iモード」向けのコンテンツ事業が始まり、キャラクター待ち受け画面の配信サービス開発などに携わることになりました。
2004年にバンダイに再入社し、2012年にプロパー社員として初の女性取締役として、再び、女児・幼児玩具の担当を続けながら現在に至っています。

玩具を買うためのお財布を握っているのは主に母親ですが、業界の女性管理職はまだまだ少ない印象です。
バンダイの社員は、男性が65%、女性は35%の比率なので、まずは管理職の男女比率も同じ数字にするのが目標です。人事を中心にさまざまな改革を進めており、徐々に実力ある女性たちが管理職につくようになってきました。


———— CTOというユニークな役職についてお聞かせください。
ビジネスコーチ株式会社が展開する「クラウドコーチング」と株式会社バンダイが「たまごっち誕生20周年」を節目に新たな取り組みを開始。クラウドコーチング×たまごっちで「成長」を支援
肩書のCTOは、「チーフたまごっちオフィサー」の略で、一般的にCTOといえば、チーフテクノロジーオフィサーなのでしょうが、バンダイならではの役職です。
バンダイのヒット商品「たまごっち」は今年20周年を迎えます。1996年に誕生して、女子高校生を中心に大ブームを巻き起こしましたが、2004年に再度第二次ブームが到来し、小学生の女児を中心に定着しました。

CTOができたのは、2004年の第二次ブームのときです。
バンダイには10の事業部があり、その中で複数の部門がたまごっちの商材を扱っています。玩具としてのたまごっち本体だけでなく、登場する魅力的なキャラクターたちを展開していくことで、ビジネスの幅も広がるだろうと考え、そのプロジェクトを束ねる役割として初代CTOが誕生しました。バンダイの大切なオリジナルキャラクターを、みんなに永く愛されるものにすることを目指して、年数回関係者が集まるCTO会議を開き皆で知恵を寄せ合っています。

———— たまごっちは今年20周年だそうですが、“たまごっち”の歴史やご自身との関係など振り返ってみていかがですか?

20年前から今日まで、たまごっちは全世界で展開され、累計出荷数は8,100万個、登場キャラクター数は500以上にのぼります。特に海外において「たまごっち」は、バンダイという社名より、知られるようになりました。

実は、20年前のたまごっち立ち上げの際に、私は直接ではなく、少し脇から関わっていました。当時はデジタル系の会社に在籍しており、「たまぴっち」というたまごっちを育てられるPHSの開発担当をしていました。2004年のたまごっち復活の際には、「赤外線通信」の機能がブームのポイントになりましたが、私が携わってきた「通信」が次のヒットにつながったのは嬉しかったですね。
その後、再びバンダイに戻ることになり、たまごっちとの付き合いも長くなりました。

今年は20周年ということで、初代たまごっちの大きさ、遊びをコンパクトにし、パッケージデザインもそのままで「ちびたまごっち」として復活させました。これは、若い世代にアクセサリー感覚で持ち歩いていただこうというコンセプトでしたが、世代を超えて幅広い層に購入いただいています。
また最新版のたまごっちは、画面はカラーになり結婚ができたり、結婚して生まれた子どもが親の特徴を引き継いだキャラクターになるなど進化しているんですよ。

「お母さんも昔、たまごっちで遊んだのよ」とお子さんに買い与えてくださるケースも多いようです。たまごっちを学校に持って行くことはできませんから、その間、家庭で預からないといけません。そのあたりを心得ているお母さんも多く、親子で楽しめる商品になっていると感じます。

クラウドコーチング×たまごっちの異色コラボ。両者に通...

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