2017年卒の採用活動から2018年卒の採用に人事の活動が切り替わるこの時期は、
様々な企業や団体が大学の就職支援室に来訪されます。
そこで雑談がてらいろいろな情報交換をするのですが、今回はその中で特に多かった話題について触れさせていただきます。
様々な企業や団体が大学の就職支援室に来訪されます。
そこで雑談がてらいろいろな情報交換をするのですが、今回はその中で特に多かった話題について触れさせていただきます。
地元(石川県)で採用をやっている企業や団体でよく言われるのが、男女の格差です。
ほとんどが、面接をやっていると優秀なのは女性が圧倒的に多かったという話でした。中には、男女関係なく面接を含む選考試験の全行程において優秀な順番に内定を出していったら、9割が女性になってしまったとか、男性応募者の面接レベルがあまりにお粗末なため、男女間の相対的なレベル差が広すぎて頭を抱えてしまっている、という話などなど・・・。
地元勤務での募集の際に男女間のレベルの違いについては実は、これまでも時々話題になっていてこれは以下のような理由があるといわれていました。
1)キャリア志向の女性を積極採用する地方企業はとても少ない
働き方改革など、たとえば育児しながらでも仕事が続けられるような環境整備は、大手企業が先行しており、地方企業では感覚的には20年くらい遅れているような実情があります。
地元でバリバリ仕事してみたい、という志向の女子学生が、地元中心に就職活動をはじめたところ「あなたが男性だったらぜひ採用したい!!」みたいなことを複数の企業から言われてしまい、地元に残ることをあきらめたとか、数年前は、地元の地銀を受けて一次面接で落とされまくったけど、メガバンクで応募した会社はすべて内定をもらったみたいな話(2年くらい前から地銀も女性の総合職を積極採用するようになってきていますので、状況は変わってきていますが・・・)は割合に多く、そんな中、女性を積極採用している実績のある企業には、かなり優秀な女子学生が集まっている、という状況は以前からあったように思います。
2)親から、地元で勤務できる会社に就職するようきつく言われている
親に黙って大手を応募し、内定をもらってから報告したところ、親に激高されて辞退せざるをえなくなり、地元での就職活動をやり直した、というのも地方ではいまだによく聞く話です。私自身も、3年くらい前に学生から実際にそのような相談を受けたことがあります。その学生が内定をもらった東京本社の会社がメガベンチャーで、たまたまその企業の人事に私の知人がいて、将来金沢市に拠点をつくる計画があることを聞いていたので、親には金沢支店が設立したら希望してそこに戻るからそこで働かせてくれ!と言ってみたら?とアドバイスしたところ、それで親が納得したという実話があります(その学生は戻る気は全然なく、さらに内定したメガベンチャーは数千人規模の会社なのでそれだけの理由で転勤になる可能性は実際にはほとんどありえないのですが(笑))。
3)上記の状況で地元志向の女子学生が就活を通して鍛えられ、成長する
このような状況なので、地元志向で就活している女子学生が実は一番大変になっています。ただ、学生自身も鍛えられ、就活を通して成長しているという要素もあります。
最近、入社後の若手社員の「年代間格差」みたいなことをよく言われます。売り手市場の時期に社会に出た年代と、就職が厳しい時期に社会に出た層で、質の違いが如実に現れるというものですが、これに近いことが地方では男女間でも出てきていると言えそうです。
就活をがっつりやると、就活前と就活後で考え方や雰囲気が大きく変化する学生が多く、いろいろ議論の余地がありますが、そういう意味では就活は学生の成長に一定の効果があるのは間違いありません。今年の状況に関して言うと、売り手市場で学生の就活の活動量が全体的に落ちてきているのに対し、地方志望の男性の就活の活動量が極端に落ちていることが、さらなる差につながっているように思います。学生の意識や行動は、一定以上の経験を通して成功や失敗を振り返り、その過程で内面的な気づきや成功の実感を得ないと、成長につながらないように思います。しかし、もともと地元志向の学生は変化を嫌い、新しい取組みへの苦手意識を持っていますから、就活に対してもネガティブに嫌々やっている学生が多いのです。しかも、ただでさえ少ない就活での活動量が、売り手市場でさらに少なくなっています。就活の活動量減については、こうした意識や行動の変化を促すレベルに至っていない学生が増えていることも、要因の一つではないでしょうか?
最後に、これはあくまで感覚的な部分ですが、今の20歳代前半の若者世代は、そもそも女性の方が優秀なのではないか、と感じることが多くなってきております。先天的なものでなく、生まれ育った環境やその中で育まれた価値観の中でそうなってきているのでは??と思っているのですが。
女性がより活躍できる環境をつくることが、働き方改革の中でも重要になってきているように思いますし、消滅自治体の話題では、若い女性の人口移動が焦点になっている中、地方での女性の活用が一向に進まないというのはとてもよくないことだと思います。そういう意味では先述したような、応募してくる男女の差を云々とか、男女比率を適正化みたいな議論自体があまり意味性を持たなくなってきているように思いますし、企業側もそうしたものにこだわらずに採用するという発想に切り替えていかないといけない時期に来ているように思います。優秀な人材を集め活用することができれば企業の成長につながるとするならば、今は地方企業にとって(女性の)優秀な学生を採用することができる大きなチャンスの時期ではないかと思うのですが・・・
ほとんどが、面接をやっていると優秀なのは女性が圧倒的に多かったという話でした。中には、男女関係なく面接を含む選考試験の全行程において優秀な順番に内定を出していったら、9割が女性になってしまったとか、男性応募者の面接レベルがあまりにお粗末なため、男女間の相対的なレベル差が広すぎて頭を抱えてしまっている、という話などなど・・・。
地元勤務での募集の際に男女間のレベルの違いについては実は、これまでも時々話題になっていてこれは以下のような理由があるといわれていました。
1)キャリア志向の女性を積極採用する地方企業はとても少ない
働き方改革など、たとえば育児しながらでも仕事が続けられるような環境整備は、大手企業が先行しており、地方企業では感覚的には20年くらい遅れているような実情があります。
地元でバリバリ仕事してみたい、という志向の女子学生が、地元中心に就職活動をはじめたところ「あなたが男性だったらぜひ採用したい!!」みたいなことを複数の企業から言われてしまい、地元に残ることをあきらめたとか、数年前は、地元の地銀を受けて一次面接で落とされまくったけど、メガバンクで応募した会社はすべて内定をもらったみたいな話(2年くらい前から地銀も女性の総合職を積極採用するようになってきていますので、状況は変わってきていますが・・・)は割合に多く、そんな中、女性を積極採用している実績のある企業には、かなり優秀な女子学生が集まっている、という状況は以前からあったように思います。
2)親から、地元で勤務できる会社に就職するようきつく言われている
親に黙って大手を応募し、内定をもらってから報告したところ、親に激高されて辞退せざるをえなくなり、地元での就職活動をやり直した、というのも地方ではいまだによく聞く話です。私自身も、3年くらい前に学生から実際にそのような相談を受けたことがあります。その学生が内定をもらった東京本社の会社がメガベンチャーで、たまたまその企業の人事に私の知人がいて、将来金沢市に拠点をつくる計画があることを聞いていたので、親には金沢支店が設立したら希望してそこに戻るからそこで働かせてくれ!と言ってみたら?とアドバイスしたところ、それで親が納得したという実話があります(その学生は戻る気は全然なく、さらに内定したメガベンチャーは数千人規模の会社なのでそれだけの理由で転勤になる可能性は実際にはほとんどありえないのですが(笑))。
3)上記の状況で地元志向の女子学生が就活を通して鍛えられ、成長する
このような状況なので、地元志向で就活している女子学生が実は一番大変になっています。ただ、学生自身も鍛えられ、就活を通して成長しているという要素もあります。
最近、入社後の若手社員の「年代間格差」みたいなことをよく言われます。売り手市場の時期に社会に出た年代と、就職が厳しい時期に社会に出た層で、質の違いが如実に現れるというものですが、これに近いことが地方では男女間でも出てきていると言えそうです。
就活をがっつりやると、就活前と就活後で考え方や雰囲気が大きく変化する学生が多く、いろいろ議論の余地がありますが、そういう意味では就活は学生の成長に一定の効果があるのは間違いありません。今年の状況に関して言うと、売り手市場で学生の就活の活動量が全体的に落ちてきているのに対し、地方志望の男性の就活の活動量が極端に落ちていることが、さらなる差につながっているように思います。学生の意識や行動は、一定以上の経験を通して成功や失敗を振り返り、その過程で内面的な気づきや成功の実感を得ないと、成長につながらないように思います。しかし、もともと地元志向の学生は変化を嫌い、新しい取組みへの苦手意識を持っていますから、就活に対してもネガティブに嫌々やっている学生が多いのです。しかも、ただでさえ少ない就活での活動量が、売り手市場でさらに少なくなっています。就活の活動量減については、こうした意識や行動の変化を促すレベルに至っていない学生が増えていることも、要因の一つではないでしょうか?
最後に、これはあくまで感覚的な部分ですが、今の20歳代前半の若者世代は、そもそも女性の方が優秀なのではないか、と感じることが多くなってきております。先天的なものでなく、生まれ育った環境やその中で育まれた価値観の中でそうなってきているのでは??と思っているのですが。
女性がより活躍できる環境をつくることが、働き方改革の中でも重要になってきているように思いますし、消滅自治体の話題では、若い女性の人口移動が焦点になっている中、地方での女性の活用が一向に進まないというのはとてもよくないことだと思います。そういう意味では先述したような、応募してくる男女の差を云々とか、男女比率を適正化みたいな議論自体があまり意味性を持たなくなってきているように思いますし、企業側もそうしたものにこだわらずに採用するという発想に切り替えていかないといけない時期に来ているように思います。優秀な人材を集め活用することができれば企業の成長につながるとするならば、今は地方企業にとって(女性の)優秀な学生を採用することができる大きなチャンスの時期ではないかと思うのですが・・・
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