2017年の就活も気が付けばほぼ終盤を迎えているようです。
昨年ほどの混乱もなく、ほぼ落ち着くところに落ち着いたような印象ですが、いかがでしょうか?端的に述べさせていただくと、3月のキックオフの時期にそれなりにエントリー数を確保できたところは、そのまま順調に行ったところが多く、スタート時期にエントリーを確保できないところは、苦戦しているところが多いような印象です。そういう意味では、昨年のような混乱も少なかったのかなあと感じています。
昨年ほどの混乱もなく、ほぼ落ち着くところに落ち着いたような印象ですが、いかがでしょうか?端的に述べさせていただくと、3月のキックオフの時期にそれなりにエントリー数を確保できたところは、そのまま順調に行ったところが多く、スタート時期にエントリーを確保できないところは、苦戦しているところが多いような印象です。そういう意味では、昨年のような混乱も少なかったのかなあと感じています。
学生のほうの状況はあくまで感覚値になるのですが、8割くらいの学生が内定を持っていて、その中の4割くらいが就職活動を続けているような状況でしょうか。
金沢大学に関していうと、これからは公務員志望の学生の面接対策が本格化します。民間就活組のちょうど1年くらい前の状態の学生を短期間に仕上げていかないといけないので、かなり大変な状況です。
さて、今日のテーマの話になるのですが、最近、「就業感の育成には旬があるのでは?」という仮説をたてています。ここで言う「就業感」とは、職業選択の基準というか、どのような基準で仕事を選ぶのか、または、最終的には何を基準に働く先を決めるのか、という感覚のことを指しています。
本学の学生を見ていると、超大手といわれる企業の内定を複数確保しているような学生の場合は、自分のやりたい事やこだわりで内定先を選んでいるケースがほとんどです。なぜそんな彼らが優秀である、と思えるかというと、
・自分のやりたいことに素直にチャレンジできるマインドがある
・そうしたものにのめりこむことができる
・何かを行うときには自分なりに情報を集め分析し、自分なりに理解を深めるところまで、学ぶことへの習慣づけができている
・頭の良し悪しに加えて自主的自律的な行動量がとても多い
という共通項があるように感じています。
一方、そうではない学生も一定数います。
まじめで言われたことは一生懸命にやるのですが、受け身の姿勢で活動的な様子はなく、勉強にしてもほかのことにしても、ルーティン以外のことはあまりやっていないような印象があります。こうした学生の場合は、安定感や企業規模・勤務地(転勤はNGなので地元の有名企業中心になり大手企業はあまり受けない)、知名度重視で就職先を選んでいるケースが多いようです。また、志望動機を自分の言葉で語れないのも彼らの特徴です。
上述したようなこの手のタイプの学生は、今までも一定数存在していましたが、最近は優秀な学生との二極化がかなり進んでいて、以前よりも両極端なタイプが出現しているように感じています。またこのタイプが出現する要因としては、能力やマインドなどの生まれもったセンス、生まれ育った環境もありますが、成長の差による影響も大きいのかなとも感じております。
なお、ここで言う「成長の差」というのは、子供によって成長時期が異なるように、そうしたマインドの育つ時期も個々で異なるのではないか、という見方です。
成長の速い学生は、大学1~2年くらいの時期にマインドが変わる経験をして行動が変化しているのですが、成長の遅い学生は、大学4年になってもあまりそうした変化が表れていないようなのです。
恐らく、一定の時期に自分自身の価値観の揺らぎを受けるような経験をしてはじめて、脱皮するように学生のマインドが変わるのではないだろうか、と考えています。
ただ、現場を見ている肌感覚としては、成長期に自然にそのようにマインドが変わるということはありえないと思っています。それまでの価値観を揺らがすような一定の外的ストレスがないと、その変化を触発しないのではないでしょうか。
学生にとっての就活は、まさしくこの変化を触発するような外的ストレスになっているように思います。今の就活についてはいろいろ問題もあると認識しているのですが、こうした触媒的な意味づけでとらえると、就業感の育成や成長を促す上では有効な部分があるのでは、と感じています。
しかし、最近ちょっと困ったなあと思っているのは、超売り手市場であるがゆえに、価値観を揺らすような外的ストレスを感じる前に内定獲得、就活を終えている学生が増えていることです。この2年くらい(これはこれでありがたい話ではあるのですが)では、特にそうした印象があります。ここでようやく本題に入るのですが、実はこうした卒業生が早期離職するケースが目立っています。
以前は、「向いていない仕事に就くと続かない」ということを、就活の中で把握できる学生が多かったのですが、最近は「もっといい会社、もっと安定した組織で働きたいです・・・」と相談にくるケースが増えていて、「いやいや・・・そういうことではなくてだね、」みたいな感じになってしまうわけです。
「仕事を選ぶ上でそういう思考ではうまくいかないよ」ということを、色々な切り口で諭しているつもりなのですが、なかなか伝わらない現状から、これはもしかしたら自己変革の旬の時期を逃してしまったのかな??という、今回の話に至るわけです。
ただでさえ少子高齢化で少なくなってきている若年労働者の中で、さらにこうした層が増えてしまうことに対してとても不安を感じています。
産官学共同で、若者の就業感の育成を促す場づくりを構築する必要性を感じる今日この頃です。
では今回はこの辺りで・・・
金沢大学に関していうと、これからは公務員志望の学生の面接対策が本格化します。民間就活組のちょうど1年くらい前の状態の学生を短期間に仕上げていかないといけないので、かなり大変な状況です。
さて、今日のテーマの話になるのですが、最近、「就業感の育成には旬があるのでは?」という仮説をたてています。ここで言う「就業感」とは、職業選択の基準というか、どのような基準で仕事を選ぶのか、または、最終的には何を基準に働く先を決めるのか、という感覚のことを指しています。
本学の学生を見ていると、超大手といわれる企業の内定を複数確保しているような学生の場合は、自分のやりたい事やこだわりで内定先を選んでいるケースがほとんどです。なぜそんな彼らが優秀である、と思えるかというと、
・自分のやりたいことに素直にチャレンジできるマインドがある
・そうしたものにのめりこむことができる
・何かを行うときには自分なりに情報を集め分析し、自分なりに理解を深めるところまで、学ぶことへの習慣づけができている
・頭の良し悪しに加えて自主的自律的な行動量がとても多い
という共通項があるように感じています。
一方、そうではない学生も一定数います。
まじめで言われたことは一生懸命にやるのですが、受け身の姿勢で活動的な様子はなく、勉強にしてもほかのことにしても、ルーティン以外のことはあまりやっていないような印象があります。こうした学生の場合は、安定感や企業規模・勤務地(転勤はNGなので地元の有名企業中心になり大手企業はあまり受けない)、知名度重視で就職先を選んでいるケースが多いようです。また、志望動機を自分の言葉で語れないのも彼らの特徴です。
上述したようなこの手のタイプの学生は、今までも一定数存在していましたが、最近は優秀な学生との二極化がかなり進んでいて、以前よりも両極端なタイプが出現しているように感じています。またこのタイプが出現する要因としては、能力やマインドなどの生まれもったセンス、生まれ育った環境もありますが、成長の差による影響も大きいのかなとも感じております。
なお、ここで言う「成長の差」というのは、子供によって成長時期が異なるように、そうしたマインドの育つ時期も個々で異なるのではないか、という見方です。
成長の速い学生は、大学1~2年くらいの時期にマインドが変わる経験をして行動が変化しているのですが、成長の遅い学生は、大学4年になってもあまりそうした変化が表れていないようなのです。
恐らく、一定の時期に自分自身の価値観の揺らぎを受けるような経験をしてはじめて、脱皮するように学生のマインドが変わるのではないだろうか、と考えています。
ただ、現場を見ている肌感覚としては、成長期に自然にそのようにマインドが変わるということはありえないと思っています。それまでの価値観を揺らがすような一定の外的ストレスがないと、その変化を触発しないのではないでしょうか。
学生にとっての就活は、まさしくこの変化を触発するような外的ストレスになっているように思います。今の就活についてはいろいろ問題もあると認識しているのですが、こうした触媒的な意味づけでとらえると、就業感の育成や成長を促す上では有効な部分があるのでは、と感じています。
しかし、最近ちょっと困ったなあと思っているのは、超売り手市場であるがゆえに、価値観を揺らすような外的ストレスを感じる前に内定獲得、就活を終えている学生が増えていることです。この2年くらい(これはこれでありがたい話ではあるのですが)では、特にそうした印象があります。ここでようやく本題に入るのですが、実はこうした卒業生が早期離職するケースが目立っています。
以前は、「向いていない仕事に就くと続かない」ということを、就活の中で把握できる学生が多かったのですが、最近は「もっといい会社、もっと安定した組織で働きたいです・・・」と相談にくるケースが増えていて、「いやいや・・・そういうことではなくてだね、」みたいな感じになってしまうわけです。
「仕事を選ぶ上でそういう思考ではうまくいかないよ」ということを、色々な切り口で諭しているつもりなのですが、なかなか伝わらない現状から、これはもしかしたら自己変革の旬の時期を逃してしまったのかな??という、今回の話に至るわけです。
ただでさえ少子高齢化で少なくなってきている若年労働者の中で、さらにこうした層が増えてしまうことに対してとても不安を感じています。
産官学共同で、若者の就業感の育成を促す場づくりを構築する必要性を感じる今日この頃です。
では今回はこの辺りで・・・
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