コストセンターたる人事はデリバラブル志向で

こうした変革を行うために、人事部自身も変革をしないとなりません。その際の方向性は3つです。
1つは、デリバラブル志向。デリバラブルとは「提供価値」です。人事はコストセンターです。自身はプロフィットセンターにはなりません。だからこそ、プロフィットセンターにどれだけ貢献できるか、経営に貢献できるか、価値を提供できるかという観点が大切になります。
2つ目は、人志向です。人事の仕事は、制度作りではありません。制度の先には人がいます。人は、その制度をどう受け止めるだろうと思いやることが必要です。人事の最終顧客は、現場のリーダーと働く人たちです。彼らがどういう風に諸制度を受け止めているかを考えることです。制度がどこまで精緻に作られているかが、人事の目的ではありません。制度を利用する人の頃をしっかりと見ることです。

人だけでなく組織への目配せも必要

ビジネスを支援し、組織を変える人事(人材マネジメント)のありかたについて
3つ目は、組織開発志向です。組織を強くするという発想を持つことです。組織として持っているべき能力があるか、維持されているかを絶えずチェックしたいものです。皆さんの会社では、現場で、本当にOJTが機能しているでしょうか。指導側と若手の間に意識のずれはありませんか。知らず知らずのうちに現場組織がぼろぼろになり、ダメになる企業はいっぱいあります。現場任せにするのでなく、しっかりとサポートする必要があるのです。これからの人事マネジメントは、人だけでなく、組織にも目を向けたいものです。
整理すると、ビジネスゴールの達成支援をするビジネスパートナーとしての人事、人の本当の心の分かる人事、組織開発に強いオーガニゼーションビルダーとしての人事ということです。人事の仕事をされている方には、もっと頑張ってほしいと願っています。一緒に頑張りましょう。私も応援します。

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