ミッション、制約の中から独創的なアイデアが出る

変わらない組織を変える!次世代リーダー育成の新セオリー
では、どうやってイノベーター人材を生み出すか。まず、会社のミッションを明確にし、イノベーターを励ますことです。どんな会社にも、イノベーターの芽のある人、マインドのある人はいます。彼らを見出し、励ますのです。BMWは「俺たちはスポーツカーメーカーだ」「駆け抜ける喜びを追求するのだ」とミッションを明確に出し続け、素晴らしい車を生み出しています。従業員も、会社のミッションが明確だから、ぶれない。何をすべきかが分かっているのです。
また、イノベーションを起こすには、制約があるほうがいいでしょう。アップル社が初代マッキントッシュを出したとき、スティーブ・ジョブズスは「世界一ユーザーフレンドリーなパソコンを作れ」と開発陣を励ましました。冷却ファンの音がうるさく、フレンドリーでないからファンを取れと命じます。開発陣は「加熱され過ぎ、爆発します」と危惧しますが「世界一ユーザーフレンドリーなんだ」と技術者を鼓舞し、開発させました。その結果、初めてマウスが付いた静かなパソコンを出し、世界的に大ヒットさせました。トップが、ミッションを示し、ドメインを定義してくれるから、開発陣は歯を食いしばってでも頑張れるのです。

大人が生き生きしている社会の実現を目指す

現在は、未来が想定できない時代です。競争相手の分析はもちろん大切ですが、そこに重点を掛け過ぎてもいけない。経営の根幹は、絶対価値に置くべきです。パソコンの生みの親であるアラン・ケイは言いました。「未来を予想するもっとも確実な方法は、未来を作ってしまうことだ」と。上司に褒められたい、ライバル社よりいい商品を作りたいといった相対的な願望でいるうちは、一層の飛躍はできません。俺がやりたいからやるという絶対価値が大切なのです。そういう気持ちで働いているひとは、イキイキしているし、ハッピーでしょう。
当社のミッションは「日本のワークハピネスを増やす」です。大人が生き生きしている社会を作ることです。人は、経験によって成長しますが、原体験づくりのお手伝いもしています。マネージャーが結果ばかり見ていては縮小均衡をもたらしてしまいます。イノベーションを生み出すマネジメントは、ミッションに基づき挑戦を促します。未来をも作り出してしまえるのです。

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