キャリア採用では、社内に存在しないタイプの人材を優先
また、文系、理系のバランスを取るためには、営業とSEを職種別ではなく同じコースで一括で採用。国立、私立大学のバランスに関しては、ターゲット大学をきめ細かく絞りアプローチ。 首都圏、その他地域に関しては、東京・大阪以外の地域でもイベントを行ったり、地方国立大学の学生の学校推薦を受け入れたり、地方の大学の学内セミナーに参加するなどの活動を盛んに行っている。障がい者採用は、法定通り全体の2.3%を例年採用しており、その考え方は変わらない。
キャリア採用では、当然即戦力として、ある特定のポジションで特定のスペックを持った方を採用しているが、そこにも人材多様化の考え方を入れている。同じスペックであれば、いかにも富士ゼロックスらしい人材や、探せば社内のどこかに存在しそうな方よりも富士ゼロックスに存在しないタイプの人材を採用する方針を取っている。
ちなみに、現在、新卒とキャリア採用では3対1の割合、男性と女性は2対1、日本人と外国人は10対1、文系と理系は1対1、国立と私立も1対1、首都圏と地方は6対4という結果となっている。
個々の採用課題をきちんと意識し、改善に務めることが重要
最も課題となっているのは、外国籍の社員について。入社後に、本来その人が持つパフォーマンスを十分活用できる環境で働けていない場合がある。入社時に十分説明をし納得して頂き、採用活動を進めていく必要性を感じている。障がい者採用についても、外国籍の方に似た課題がある。採用決定後、約1年後に配属が決定され、当然面接時には配属部門を想定しながら採用しているわけだが、1年後だと状況が変わり受け入れが難しい部門も出ている。入社後のモチベーションや活躍の場、成長の場をどうやって提供していくかがテーマである。
インターンシップを通じた外国人採用はプロセスがすでに確立しているが、外国大学からの直接採用となると問題がある。海外の大学生はキャリア採用と同じく、決められたポジションや給与を重視し会社を選ぶため、最終的に条件面で折り合わずに辞退されてしまう。海外大学からの新卒採用プロセスを、新たに構築することも大きな課題である。
また、富士ゼロックスに存在しないタイプの人材を確保しようとする場合、皆さんも経験あると思うが、面接を経過するごとに自社の雰囲気に会った人材を無意識に選ぶ傾向がある。つまり、富士ゼロックスに存在しないタイプの人材を、無意識にフィルターをかけ落としていることが多々発生していた。こうした点を改善するために、例えば突出人材だけを採用するチームなど、 従来と異なる選考方法など、ひと工夫をしないと採用は難しいと感じている。
今回は「富士ゼロックスにおける多様化する人材の採用活動の取組みについて」現状の取り組みや課題を含め、いろいろお話しさせて頂いた。ご清聴ありがとうございます。
- 1
- 2