「ハタチのトビラ」とは

2021年度以降の就活ルール廃止に伴い、大学生は今まで以上にキャリア観の早期形成が求められています。一方で、その4年間を有効に使うことができず、適切な準備ができないまま就職し、ミスマッチやリアリティショックが多く発生しているのが現状です。

「ハタチのトビラ」は、この問題解決に向けて、大学生活やキャリア選択の行動指針となる、大学生の「マイテーマ」※1探究を支援するべく、以下のサービスを展開します。

※1自分の興味や関心から作られる、個人的な探求テーマ。マイテーマの探求により、大学生活をはじめ、今をより充実させるための行動が定まり、個性が際立ち、キャリア選択や就活の指針になると考えます。


1 社会に触れ選択肢を知る、ジョブシャドウ動画の閲覧
ジョブシャドウイングとは、米国で定着している職業教育の一種で、社会人の1日の仕事を「体験する」インターンシップとは異なり「観察する」ことに重きを置きます。今回当社が国内で初めてその様子を動画化し、多くの大学生に共有可能にしました。

動画制作にあたっては、大学生が社会人の出社から退社までの1日に密着した様子をRJP理論※2に基づき編集します。企業の採用HPに掲載されているような情報とは異なる「具体的な仕事内容」や「企業の本音」をリアルに学び、働くことに対する一歩踏み込んだ理解を促します。現在、ベンチャー企業、大手企業、行政、NPO等の動画を公開しており、今後増加予定です。

​※2アメリカの産業心理学者であるジョン・ワナウス氏が提唱し、日本では神戸大学の金井壽宏によって広められたRJP(Realistic Job Preview/リアリスティック・ジョブ・プレビュー)理論。

ロールモデルや新たな仲間に出会う、イベントへの参加

2 ロールモデルや新たな仲間に出会う、イベントへの参加
毎月20日に、大学生のロールモデルとなるような社会人ゲストを呼び、対話するイベントを開催します。「ハタチのトビラ」会員は無料で何度でも参加することが可能です。多様なロールモデルや同世代に出会い、マイテーマを考える機会を提供します。

ハタチのトビラでは、ロールモデルとなる社会人が、どんなプロセスを経て現在のマイテーマに辿りついたのか?また、現在どのようにそのマイテーマを探求しているのか?をプレゼンした映像をみることができます。
イベントURL:https://hatachinotobira.com/event

3 将来の方向性を見出す、マイページ
自分の行動や興味関心を「ハタチのトビラ」のマイページに上に記録し、マイテーマ探求(探究学習)をサポートするサービスです。ベータ版では、活動の記録のみとなっていますが、今後、入力データを解析しキャリアの指針を提示する機能を開発予定です。


●当社顧問、法政大学キャリアデザイン学部 田中研之輔教授より
「体験型学習のプログラムとして私が法政大学で10年間担当してきたインターンシップでは、働くリアルな現場で未熟さを感じ、時には挫折を味わい、そこから見違えるような成長をする学生を何人も見てきました。ただ、同時に働く現場の体験は、ハードルが高すぎると感じ、尻込みする学生も何人も見てきました。直接的に働く体験は、学業やサークル活動に打ち込む学生生活には負担がかかりすぎるのかもしれません。大学から社会へのトランジションを円滑に進めるためには、働く体験までのスロープを丁寧に整えてあげる必要があるのです。ジョブシャドウィングは、働く現場を「観察」することができます。直接働くには、もう少し勇気がいる学生。興味ある職場から地理的に離れたところで生活をする学生。海外に留学している学生。なんらかの事情で直接体験は難しいけど、働くことに興味持っている学生。これらの多様な学生たちの働くことへの関心を『ハタチのトビラ』は、それぞれのニーズに合わせて応えてくれます。同じ境遇にいる学生たちが、毎月20日に一緒に対話を交わすことができるのも、魅力的です。そして学生の時から自らの行動や興味関心をアーカイブ化し、自らの探求を深めていくことは、今、まさに求められている「キャリア自律」にもつながります。『ハタチのトビラ』を通じて、一人でも多くの学生が、それぞれの「やりたい」を形にできることを心から応援しています。


●当社が共同研究をしている、東京経済大学コミュニケーション学部 同大学キャリアデザイン研究所 副所長 小山健太准教授からは以下のコメントを頂きました。
「ジョブシャドウイングをはじめ米国では様々なキャリア教育プログラムが展開されています。しかし、日本では多くの場合ジョブマッチング型のキャリア形成ではないため、工夫が必要です。ジョブ(職務)そのものを理解することに終始せず、どのような組織でどのような業務をすることになっても必要となる『仕事に取り組むマインド』に着目したプログラムにすることが重要だと私は考えています。『ハタチのトビラ』の各種プログラムで重視している『マイテーマ』とは、まさにそこを目指したものであり、今後の展開に期待しています。」
大学との共同研究から生まれた大学生の早期キャリア観育成サービス「ハタチのトビラ」β版