太陽工業株式会社は2024年9月4日、社員の成長やキャリア形成を支援することを目的とした「キャリア自己申告制度」を、同年8月より導入したことを発表した。同制度の導入により、同社従業員は現在の仕事状況を踏まえ、将来的なキャリア形成の志向、異動、新たな職種へのチャレンジなどの希望を、経営幹部や人事部に直接伝えることが可能になるという。
キャリア希望を可視化し社員のキャリア形成を支援。戦略的な人材配置・育成へ
太陽工業は経営理念として、「わたくしどもは昇る太陽のように動的に成長し向上し社会のお役に立ちたいと念願致しております」との社是を掲げている。これを叶える上で、“挑戦する組織であること”や“社員一人ひとりの挑戦心”が必要だと考えているという同社は、「(1)公正・透明性を大切にしたい」、「(2)自律したプロをじっくりと育てる」、「(3)無限の可能性に挑み続ける組織へ」との人事ポリシーも定めている。そうした中で同社は今回、社員一人ひとりのキャリア希望を可視化することで、社員のキャリア形成を支援するとともに、戦略的な人材配置・育成に繋げることを目的として、「キャリア自己申告制度」を導入した。同制度の導入により、従業員は現在の仕事状況を踏まえ、将来的なキャリア形成の志向、異動、新たな職種へのチャレンジなどの希望を、経営幹部や人事部に直接伝えることが可能になるという。また、制度導入にあたっては、全社員を対象にキャリア教育に関する研修を実施し、社員がキャリアの考え方を知り、適切な自己申告ができるよう支援も行っているとのことだ。
「キャリア自己申告制度」の概要は、以下の通り。
●実施期間:2024年8月より導入・実施
※今後年1回実施していく予定
●対象社員:正社員 481名(新入社員、本部長以上を除く)
●申告方法:オンラインサービスを活用し、社員のキャリアに対する志向や職種・異動の希望などをヒアリング
同社はこれからも、社員の「働きやすさ」や「働きがい」を追求した取り組みを通じて、社員一人ひとりが挑戦し、成長できる環境を作っていくとしている。
人的資本経営の考え方が浸透するなか、企業には自社の従業員のキャリアに寄り添う姿勢が求められる。従業員一人ひとりのキャリア志向をくみ取って最大限に支援することで、「働き続けたい」と思える会社になり、人材力・組織力の強化にもつながるだろう。本事例を参考に、自社のキャリア支援に関する制度をいま一度設計してみてはいかがだろうか。