HRプロの人事トレンドニュースでは先週、「2024年賃上げ動向」や「電子帳簿保存法への対応状況」における調査結果のほか、「JVCケンウッドが新たな制度・人事施策を導入」、「明治が従業員向け生成AIツールを導入」といったニュースをお伝えしてきました。2月13日(月)~16日(金)のHR関連ニュースを以下でご覧ください。
【HRニュースまとめ】2月13日~16日|【生成AI活用事例】明治が従業員向け生成AIツールを導入 ほか

【2024年賃上げ動向】「賃上げ予定」の企業は8割を超えるも、“2023年超え”予想は1割に

【2024年賃上げ動向】「賃上げ予定」の企業は8割を超えるも、“2023年超え”予想は1割に
株式会社東京商工リサーチは、「賃上げに関するアンケート調査」の結果を発表した。まず大企業453社・中小企業4,128社の計4,581社を対象に、「2023年の実績と比較した2024年の賃上げの見通し」を尋ねた。すると、2024年に賃上げを「実施予定」とした企業は82.9%と、8割を超えた。

内訳を見ると、「2023年と同じ程度になりそう」が51.6%、「2023年を下回りそう」が19.7%、「2023年を超えそう」が11.6%と続いた。2024年度は「賃上げ促進税制」の拡充が決定するも、2023年を超えると予想した企業は1割程度にとどまることがわかった。

また、資本金1億円を境とした企業規模別に見ると、「2023年超え」の予想は大企業が14.1%だった。対して、中小企業では11.3%と、大企業が中小企業を2.8ポイント上回る結果となった。さらに、「賃上げできそうにない」は大企業で9.3%、中小企業で17.9%と、中小企業の方が大企業よりも8.7ポイント高かった。

「スーパーフレックスタイム制度」と「同性パートナーを配偶者に含める人事施策」をJVCが開始

株式会社JVCケンウッドは、「スーパーフレックスタイム制度の導入、および同性パートナーを配偶者に含める人事施策」を、去る1月1日より開始したと発表した。

「スーパーフレックスタイム制度」では、従来のフレックスタイム制度で設定していたコアタイムを廃止するとともに、フレキシブルタイムを「6~22時」とした。また、年次有給休暇とは別に、個人が任意で休日を取得できる「非労働日」を導入し、超過勤務時間を使用して“週休3日”で働くことも可能となった。

また、人事施策においては、社員就業規則や関連規定などの一部を改定し、社内制度における“配偶者”に「会社が認めた事実婚の相手および同性パートナー」を含めるとした。これにより、事実婚の相手方と同性パートナーにも、原則として配偶者と同じ制度が適用されるという。

これにより同社は、今後も働き方改革とD&Iを推進するための取り組みを強化していきたいとしている。

約1万人の従業員を対象に「生成AIツール」を明治が運用開始

約1万人の従業員を対象に「生成AIツール」を明治が運用開始
株式会社明治は、DX推進の一環として、従業員向け生成AIツール「meiji AI Talk powered by ChatGPT」の運用を、去る1月15日より順次開始したと発表した。同ツールは、日本マイクロソフト株式会社が提供する「Azure OpenAI Service」を活用し、同社の環境にあわせて構築した対話型のものだ。

従業員約1万人を対象として各従業員のパソコンに順次導入しており、いつでも本ツールにアクセスできるほか、セキュリティにも配慮した環境を設定することで、安心して生成AIを業務に活用できるという。同ツールを社内に浸透させ、安全に稼動していくことで、新たな価値の創出と業務効率化の実現を目指す考えだ。

なお、生成AIは利用方法によってはプライバシーやコンプライアンス上の問題にあたる可能性や、回答に誤情報が含まれる場合が懸念される。本ツールを展開するにあたり、同社では生成AIの利用ガイドラインを整備するとともに、利用時には都度画面上に“絶対条件(おやくそく)”を表示することで注意喚起を行っているとのことだ。

【電子保存義務化】電帳法対応は2023年12月時点で5割が「未完了」と回答

【電子保存義務化】電帳法対応は2023年12月時点で5割が「未完了」と回答
株式会社LayerXは、「電子帳簿保存法」(以下、電帳法)への対応状況に関する調査結果を発表した。実対応に関わる会社員1,083名を対象として、「調査時点(2023年12月上旬)における、電帳法への対応状況(『電子取引』区分に該当する書類への対応)」を尋ねた。その結果、「電帳法対応完了」の企業は46.4%だった一方で、「未完了」の企業は49.7%だった。「未完了」とした企業のうち「一部対応済み」とした企業は37%を占めた。その内訳は、「受領書類は対応済み」は25.6%、「発行書類は対応済み」が11.4%となり、受領書類と比べて発行書類の対応が進んでいないことが明らかとなった。

そこで、「電帳法への対応で苦労したこと」を尋ね、対応が完了している企業と未完了の企業の回答を比較した。すると、対応完了の企業では「業務フローの設計」が半数を占め、最多となった。一方、対応が未完了の企業では「電帳法に対応するべき書類がわからない」が半数を超え、最も多かったという。

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