株式会社Branding Engineerは2022年3月22日、「大企業における外部委託エンジニアの獲得意欲」に関する調査結果を発表した。調査期間は2022年1月25日~30日で、大企業(従業員数500名以上)の経営者および役員の計205名から回答を得た。調査結果から、外部委託のエンジニアを募集する際の希望要件など、具体的な意向が明らかとなった。
大企業の約6割は「外部委託のエンジニア活用」に積極的。特に「開発力強化」を担える人材を渇望

経営層は「外部委託のエンジニア」をどう活用したいのか?

社会全体でデジタル化やDXに取り組む動きが加速する中、ハイスキルのITエンジニアの獲得競争が激化している。エンジニアが選ぶ働き方や処遇が多様化する中、各企業は求める人材を確保できているのだろうか。

同社は、大企業の経営層に「勤務先は外部委託のエンジニア獲得にどの程度意欲的か」を尋ねている。すると、「かなり意欲が高い」が25.3%、「やや意欲が高い」が33.7%となり、合わせて59%と、過半数が意欲的であることがわかった。

さらに、フリーコメントで「外部委託のエンジニアに期待するポイント」を聞くと、「即戦力」や「新しい発想ができる」、「使う人や先々を見通したシステムの組み方ができる」、「コスト意識」などに期待する声があがった。
大企業の約6割は「外部委託のエンジニア活用」に積極的。特に「開発力強化」を担える人材を渇望

外部委託では「中堅層の即戦力人材」を獲得希望か

先の質問で、獲得意向を示した人に「どの程度の経験年数があるエンジニアを求めるか」を尋ねた。上位結果は、「5~10年未満」(35.5%)、「3~5年未満」(25.6%)、「10年以上」(17.4%)となり、「ある程度経験を積んだ即戦力人材」を獲得したい意向が強いことがうかがえる。
大企業の約6割は「外部委託のエンジニア活用」に積極的。特に「開発力強化」を担える人材を渇望

特に求める技術力は「システム開発」や「インフラ開発」のスキル

また、「外部委託のエンジニアに求めるスキル」を問うと、最も多かったのは「システム開発」で、65.2%と過半数を占めた。以下「インフラ開発」が47.1%、「コンサルティング/PM」が37.2%と上位になった。
大企業の約6割は「外部委託のエンジニア活用」に積極的。特に「開発力強化」を担える人材を渇望

外部委託で充足したい人数は「2~10人」が4割強と最多

さらに、「募集したい外部委託エンジニアの人数」は、「2~10人」が46.3%で最多となり、「11~20人」が27.3%で続いた。「1人以下」との回答者は、4.1%だったことから、9割以上が複数名の獲得を考えているという結果だった。
大企業の約6割は「外部委託のエンジニア活用」に積極的。特に「開発力強化」を担える人材を渇望

SEレベルのエンジニア一人当たりの報酬はどの程度を見込んでいるか?

さらに、「募集時の報酬金額」(SEレベル/一人あたり)を問うと、「60~80万円未満」が19.8%、「50~60万円未満」が15.7%、「80~90万円」および「90万~100万円」が14%、「200万円以上」が13.3%おり、全体的に回答が分かれた。
大企業の約6割は「外部委託のエンジニア活用」に積極的。特に「開発力強化」を担える人材を渇望
調査結果からは、大企業のエンジニア獲得に向けた積極的な姿勢がうかがえた。外部委託にすることで、「既存概念にとらわれない、新しい発想を得たい」との意見もあり、外部のエンジニアに期待するところは非常に大きいようだ。エンジニアの多様な働き方を尊重するなど、処遇を工夫することで、自社が望む技術提供を受けることが可能になりそうだ。

この記事にリアクションをお願いします!