タメニー株式会社は2021年5月17日、「入社式」に関する調査結果を発表した。調査期間は2021年4月21日~25日で、22~26歳の会社員であり、2021年4月時点で社会人歴が1年目の150名、2年目の274名、3年目の435名、計859名より回答を得た。これにより、直近3ヵ年で行われた入社式の形式や、変化していることなどが明らかとなった。
「2021年度の入社式」にオンラインを活用した企業は約4割。コロナ禍以前とどう変わったか?

2021年度のオンライン入社式は2年前の約5倍に増加

新型コロナウイルス感染症の影響がある中、対策しながら入社式を行った企業も多いだろう。実際に入社式の形式や対応に変化はあったのだろうか。

はじめに、2019~2021年度の新入社員に、「入社式の開催形式」を尋ねた。すると、「会場で開催(リアルに対面)」での実施は、2019年度が91.9%と9割以上を占めているのに対し、2020年度は69.7%、2021年度は60.2%と減少していることがわかった。

また、「オンラインで開催」と「会場とオンラインのハイブリッドで開催」を合計した割合は、2019年度では8%と少なかったものの、2020年度は30.3%、2021年度は39.8%と、年々増加している。特に2021年度は、2019年度の約5倍に拡大していることが明らかとなった。
「2021年度の入社式」にオンラインを活用した企業は約4割。コロナ禍以前とどう変わったか?

もう一度参加できるなら、過半数が「リアルに対面の入社式を希望する」

さらに「もう一度、新入社員として入社式に参加するとしたら、どのような入社式に参加したいか」を尋ねた。入社年度別に見ると、どの年度も回答傾向はほぼ同じで、「会場で開催」が6割程度だった。ただ、オンラインやハイブリッド型の入社式が多かった2020年度および2021年度の新入社員が「会場で開催」を希望する割合は、“2019年度の新入社員”よりやや高くなっていた。また、「ハイブリッド型の入社式」を望む声は、全ての年度において、“実際にハイブリッド型で入社式が実施された割合”よりも多かった。オンラインイベントが普及したWithコロナ時代では、入社式もオンラインやハイブリッドで開催を希望する人が増えているといえるだろう。
「2021年度の入社式」にオンラインを活用した企業は約4割。コロナ禍以前とどう変わったか?

「懇親会・パーティーを同時開催」は減少、コロナ禍の影響が顕著

続いて、「どのような入社式だったか(開催タイプ)」を尋ね、入社年度別に比較した。その結果、2019年度は「懇親会・パーティーを同時開催」が10.8%だったものの、2021年度は2%と大きく低下し、コロナ禍の影響が顕著に表れた。

一方、「有名人・芸能人のゲストが参加」および「運動会風」については、2021年度はいずれも3.3%となり、2020年度と比べて上昇していた。コロナ禍においても、企業は新入社員に「入社式を楽しみにしてほしい」と願い、さまざまな工夫をしていることがうかがえる。
「2021年度の入社式」にオンラインを活用した企業は約4割。コロナ禍以前とどう変わったか?

これまでの開催形式や、時代に即した参加の仕方を望む声も

最後に、「もう一度、新入社員として入社式に参加するとしたら、どのようなタイプの入社式に参加したいか」を尋ね、入社年度別に集計した。すると、「懇親会・パーティーを同時開催」がいずれの年度でも多く、全体平均は17.1%となった。

一般的な入社式とは異なり、「家族同伴」や「結婚式風」、「運動会風」、「海外で開催」など企業特有のタイプも一定数支持される中、「スーツ着用禁止」を望む声が目立ち、全体で6.6%という結果に。オンラインでの開催が増えていることもあり、ラフなスタイルや雰囲気の入社式に対して期待が高まっていることがうかがえる。
「2021年度の入社式」にオンラインを活用した企業は約4割。コロナ禍以前とどう変わったか?
入社式の在り方は、新型コロナの感染対策や、働き方改革の影響による多様化の進展で、今後も変化していくだろう。社会環境の変化やニーズに合った開催形式を、その都度考えて実施いくことが、新入社員の企業に対する信頼感や安心感につながるかもしれない。

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