売り手市場、早期化、インターンシップ、AI採用、学歴フィルター、オワハラ、オヤカク、逆求人など、さまざまなキーワードが飛び交った2019年春入社に向けた就職・採用戦線。 これまでの活動を振り返って、就活生、採用担当者のそれぞれの目線での印象深いエピソードを川柳・短歌に込めて詠んでもらいました。
厳選なる審査を通過したユニークな入選作品を発表します。
※川柳・短歌、雅号は、すべて応募者の表記のまま掲載しています。
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定期外の区間へと何度も足を運び、会社の説明会や面接に何回も参加してから不合格の通知をいただくと、心にもSuicaにもチャージが残ってなくて萎えてしまいます。
地方の学生が東京へ出てきて活動するのと比べれば、都内の学生の移動交通費はそれほどではないかもしれない。ただ、応募先1社だけでも、インターンシップ、セミナー・説明会、OB・OG懇談会、そして複数回にわたる面接と、何度も足を運べば交通費もばかにならない。この間チャージしたばかりのSuicaはもう残高不足になるわ、応募先からはお祈りメールが届くわとなれば、心が折れそうになるのも無理はない。ぜひ、心のチャージを。
就活生の間で言われている企業側の断りの「お祈り」。そのお祈りをされないようにいつもいつも祈るという思いで。
エントリーシートや面接の不合格者に届くメールの末尾には、「今後のご活躍をお祈り申し上げます」や「充実した学生生活を送られることをお祈り申し上げます」といった文言が挿入されていることが多い。これを「お祈りメール」と呼ぶ。そして、お祈りメールが届くことを「祈られた」「お祈りされた」と表現することもある。この手のメールが来ないことを「祈る」という句だが、実はこの「お祈りメール」すら届かないこと(「サイレント」と呼ぶ) を、学生は最も嫌う。いつまで待てばいいのかわからないから、もっとたちが悪い。
「ありのままの皆さんの姿を!」って企業は言うけれど、ありのままを見せて受かった企業はありません。
就職活動(採用活動)は、企業と学生の“化かし合い”だと昔からよく言われる。企業のセミナーや説明会に登場する社員、リクルーターとして学生の前に現れる社員は、いずれも社内で優秀と評される社員ばかり。企業側だって、不都合な内情は隠しているもの。学生側も身なりや面接での受け答えはもちろんのこと、FacebookやLINEなど、普段の姿がまるわかりのものは要注意だ。かつては興信所を使って内定者の身辺調査をする会社もあったが、さすがに最近はない。禁止されたこともあるが、SNSを見るだけで、もっと手軽にできてしまうからそこまでする必要もない。どうする学生諸君、アカウントを閉じる?
残業は多くないと言っている会社から夜にメールが送られてくることがあった。少なくとも定時から2時間は過ぎているだろう。人事がこの時期忙しいのは理解しているが、夜遅くにメールを送るということは、「私は今残業しています」と言っているようなもの。就活生を不安にさせる要素になるのではないだろうか…。
面接を受けた高層オフィスで、社員になれた自分がまたこの窓からの景色を見れると信じている瞬間を描いた。
就活においてサークルの副代表を名乗る人物のあまりの多さに、その統計を取ってみたら日本のサークルの数を上回るのではないかと思い、一句詠んでみました。
当初は、企業に落とされることがかなりのショックだったが、そこで踏んだ経験が次に活きると考え乗り切った。
内々定をちらつかせられて第一志望の受験を辞めるように言われても、屈せず第一志望を受けたいという思いが溢れたため。
6月が面接解禁だから!とか言われても、6月頭の時点で周りは内定を持っていて焦りと不安で泣きそうでした。
内定がずっと貰えないと夏に突入します。「ノーネクタイ、ノージャケットのクールビズスタイルでお越しください」という企業も増えていきます。そんな自分は「ノー内定」なのです。
地元が遠い私は、就職活動の最中全く帰省できず、寂しいと感じていた。就活状況などを報告すると、何も疑わず私を信じてくれて、私のやりたいことを心から応援してくれた母の愛をたくさん感じた就職活動だったため、この川柳を詠んだ。
就活を通して、いかに企業の人事が公に発言していることに嘘や矛盾が多いかを身にしみて感じました。そのことを一言でシュールに表してみました。
関西の学生は就職活動で交通費には悩まされたはず。夜行バスは疲れるし、新幹線はお金がかかる。なんで本社は東京ばっかなんだー!
毎回選考結果の発表日が近づくと、携帯から手が離せずにメールの確認ばかりしていました。それがなんだかLINEが普及する以前に好きな人からのメールを待っている時の気持ちと同じだと気づき、面白くなって書きました。
主 催 | HR総研(ProFuture株式会社)、「就活会議」(株式会社リブセンス) |
募集期間 | 2018年7月2日〜19日 |
応募資格 | 「就活会議」会員の就活生 |
応 募 数 | 184作品 |
私は、履歴書の写真について印象が気になります。まっすぐの目線が欲しい(当たり前ではありますが)。昨今、修正が強すぎて、「誰かな?」と疑問が残る写真が増えてきたように思います。プリクラでも証明写真機能のある機種があるそうです。「あなた誰」に本人とのギャップを込め、「インスタ映え」に今どきの若者はというニュアンスを織り込んだつもりです。
面接会場に入って来た応募者の顔を見て、履歴書やエントリーシートに貼ってある写真とのあまりの違いに驚く人事担当者の姿が目に浮かぶ。かつてはモノクロだった証明写真がカラーとなり、さらにはデジタル撮影で修正も容易に。学生に人気の某百貨店の写真室のホームページには、ご丁寧に修正前と修正後のサンプルまで掲載されているのには驚く。今後は、インスタ映えを考えて、奇抜なアングルやカラフルな背景の写真が増えるかも。もはや証明写真ではない?
昔は嘘でも「御社が第一志望です!」と言ってくれていたが、今は嘘でも言わなくなりました。売り手市場ゆえの時代の流れなんだなぁと感じたエピソードを川柳にしました。
学生は、応募先のどの会社の面接でも、「第一志望です」あるいは「第一志望群です」と必ず言っていたもの。ばか正直に「第三志望です」なんて言おうものなら、内定が出ることはまずないから。時代は変わったのか、売り手市場のせいなのか、学生がまじめになって嘘をつけなくなったのか。採用に苦戦する中小企業の採用担当者による魂の叫び。
大量の内定辞退により採用予定人数に足りず、再募集での面接。これまで○○業界を中心に20社に祈られたと話す学生に対しての採用担当者の心の中でのつぶやき。
企業が学生に送る不採用通知のメールは、末尾によくある「今後のご活躍をお祈り申し上げます」の文言から俗に「お祈りメール」と呼ばれ、このメールが届くこと、つまり不合格になったことを「祈られた」と言う。ここから派生して、企業側も学生から選考途中や内定後に辞退されることを「祈られた」と言うようになる。1人の学生が企業から不合格とされる数はせいぜい10〜20社。それに対して、企業側へのお断りはそんな数では足らない。採用担当者はタフでないとやっていられない。
採用活動も学生に企業側が「忖度」される今日この頃。トレンドには敏感で、面接時の受け答えも「そだねー」を使う学生も出てきた今年度。そして将来の夢は「YouTuber」。サッカーの大迫選手の「大迫半端ないって」ではありませんが、同様にこの「売り手市場」も『半端ないって』といった気持ちを詠んだ、今年の流行語を意識した一首です。
面接官で出てもらう役員がセクハラ、オワハラと取られるような質問をしないかと、同席している人事担当者は、いつも心配しています。そのストレスと多忙で髪が抜けることも・・・。
内定辞退が年々増えていく中で、母集団形成などのためにイベントなどに出ることで採用コストが増える循環に頭を悩ましている状況を書きました。
学内説明会や媒体主催の合同説明会の立ち見の学生にもっと前に詰めてほしいです。1日に何回も何回も説明して声が枯れてきているのに、大きい声が出せないのって、つらいです。笑
経団連の指針によって決まる就職活動の解禁日。経団連加盟企業を中心に、その決定に振り回されている企業は少なくない。そんな状況では気軽にお酒を飲めるわけもなく、採用担当にとっては、毎年世間を賑わせているボジョレー・ヌーボーよりも気になる情報となっている。
色々なリテンション、コミットメントを出しても他の会社に行く人が続出。
「人」である以上、面接官との相性も少なからず影響があり、公平性のためにもAIでの選考を導入したい。が、費用や社内調整等、現実はなかなか難しい…。
「私は御社だけなんです!!」と言っている割にはなかなか内定を承諾してくれず、御社だけということは第一志望のはずなのになぜすぐに承諾が出来ない?と、もどかしい気持ちになったからです。
不在着信を見て折り返してくれた学生さんあるあるです。電話をかけてきているのに、「もしもし、誰ですか?」から入るのは、いくらイマドキでもダメでしょ!となりました。もう仕方ないのでしょうか・・・。
AI(人工知能)の進歩により採用面接にもいずれ変化が訪れると想像しています。しかしながら、結局のところ、面接場面で心が通う瞬間があるかないか、が結構大事だったりします。あとはやはりご縁でしょうね。そうした血の通った面接であり続けたいな、という気持ちを込めて、AIと愛(あい)を重ねて詠んでみました。
主 催 | HR総研(ProFuture株式会社)、「就活会議」(株式会社リブセンス) |
募集期間 | 2018年7月9日〜24日 |
応募資格 | 2019年卒採用を実施した企業の採用担当者 |
応 募 数 | 147作品 |