全社員のキャリア⾃律の必要性」は85%の企業が「必要」。キャリア自律の取組は「1on1の実施」が56%で1位であるが、「うまくいっている」のはそのうちの43%にとどまった。
ポイントとして、「全社員のキャリア⾃律の必要性」については、85%の企業が「必要」と認識しており、「成⻑分野への労働移動」より、社員⼀⼈⼀⼈の成⻑、働きがい向上、⽣産性の向上を理由に促進している企業が多いことが分かりました。また、キャリア⾃律のための取組は「1on1の実施」56%、「⾃⼰申告・社内公募制度の実施 」47%、
「キャリア⾯談の実施」35%となったが、まだまだ十分うまく行っているとは言えない状況が明らかになりました。
実現の課題は管理職、社員とも、「キャリアに関する知識や理解が不⼗分」「会社依存から脱却できない」ため
難しいという声があがっています。
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■調査概要
調査名 :本年6月の政府閣議決定に伴う「キャリア自律の取組」に関するアンケート調査
調査対象:人事向けポータルサイト「HRプロ」登録会員
上場企業・非上場企業の人事担当者・人事責任者を対象
調査時期:2023年8月18日~2023年8月31日にかけて調査
集計対象:調査対象のうち、回答のあった283社
本調査における回答についての企業名は非公開。
■調査結果トピックス
1・社員全員のキャリア自律の必要性について
2・社員全員のキャリア自律における懸念点や課題について
3・社員全員のキャリア自律に対する取組み状況について
4・社員全員のキャリア自律における今後の意向について
●トピックス1.社員全員のキャリア自律の必要性について
社員全員のキャリア自律」の必要性について、85%が必要と回答。47%が「非常に必要」と回答した。
キャリア自律が必要な理由については、「社員の成長促進」が最も多く74%、
次いで「働きがいの向上」「生産性の向上」と続いた。一方、事業構造変革の促進は34%であり、
成長分野への労働移動という観点で低い結果となった。
●トピックス2.社員全員のキャリア自律における懸念点や課題について
キャリア自律を促進する懸念、課題について
「希望と適正とのミスマッチ(リスキリングによる能力開発の難しさ)」と回答する企業が47%と、
一番の課題であることが分かった。中でも、1,001名以上の企業では91%が「必要」と回答し、
また「キャリアの企業依存によるそもそもの難しさ」が44%、
「全ての部署に必要な人材を確保できない」が41%と続いた。
●トピックス3.社員全員のキャリア自律における懸念点や課題について
社員全員のキャリア自律の取組については、「1on1の実施」56%、「自己申告・社内公募制度の実施」47%、
「キャリア面談の実施」35%が上位となった。また全ての取組について、
1,001名以上の大企業の取り組みが大きく進んでいることが分かった。
また、施策に取り組んでいる企業が、施策がうまくいっているか/いっていないか、
どのように評価しているかを聞いた。
うまくいっている施策として「キャリア面談の実施」45%、「自己申告・社内公募制度の実施」45%、
「1on1の実施」43%が上位を占めた。
ただし、上位3項目についても、”うまくいっていない””どちらでもない= うまくいっていることもあるが、
うまく行っていないこともある”という評価の合計は半数を超えていて、全ての施策について実施企業の半数以上が
課題を抱えていると想定される結果となった。
●トピックス4.社員全員のキャリア自律における今後の意向について
今後「取り組みたい」「取り組みを見直したい」施策は、「リ・スキリング」30%、「キャリア研修」28%、
「キャリア面談」25%が上位となった。 中でも、1,001名以上の大企業では「リ・スキリング」
「キャリアコンサルタントの活用」が高い結果となった。
政府が推進する「リ・スキリング」は上位となったが、「自社に応じた職務給制度」については19%という
結果になった。
調査レポートのDLはこちらから▶▶【2023年調査レポート】 本年6月の政府閣議決定に伴う 「キャリア自律の取組」に関する調査