株式会社学情は2023年9月28日、「2024年卒学生の就職意識調査」から「内定承諾」に関する結果を発表した。調査期間は2023年9月6日~17日で、同社が運営する就職サイト利用者のうち、内定を1社以上獲得している24卒生430名から回答を得ている。本調査より、9月上旬時点での学生が保有する内定社数や、内々定獲得後の就職活動状況などが明らかとなった。

24卒生の【6人に1人】が9月上旬時点で複数社の内定を保有。「後悔したくない」と内定承諾後に就活継続する学生も

複数企業の内定保有者は1割超。学生からは「決めきれない」、「迷っている」の声

2024年4月入社の「内定式」は、多くの企業で10月に行われる。内定式を直前に控えた9月上旬時点では、就活生の内定社数や内定獲得後の就職活動状況はどのような動向だったのだろうか。

はじめに同社は、内々定獲得後も就職活動を継続した学生を対象に、「現在、内定を何社保有しているか」を尋ねた。すると、「1社」と回答した学生は83.5%と、8割にのぼった。一方、複数社の内定を保有しているとした学生は16.5%(2社:9.1%、3社:3.7%、4社:2.1%、5社以上:1.6%)だった。この結果から、9月上旬時点で6人に1人が複数社の内定を保有していることが明らかとなった。

複数社の内定を保有する学生からの自由回答には、「条件が異なるので迷っている」、「内定者と直接会う機会がないので決めきれない」、「第一志望の会社は、口コミで良くない評判が書かれていた。もう1社内定をもらっている企業に入社するか迷っている」といった声が寄せられたという。
現在、内定を何社保有しているか

内々定獲得後に「就職活動を終了した」学生は6割超えも、「継続した」人も3割に

続いて、同社が全体に対し「内々定獲得後の就職活動状況」を尋ねたところ、「内定承諾をし、就職活動を終了した」と回答した学生は65.1%だった。他方で、「内定承諾をした上で、就職活動を継続した」が20.7%、「内定承諾を保留し、就職活動を継続した」が14.2%で、「内定獲得後も就職活動を継続した」とした学生も3割を超えることがわかった。
内々定獲得後の就職活動状況

就職活動の継続理由は「後悔したくないから」が7割超に

最後に同社は、内定獲得後も就職活動を継続した学生に対し「内定獲得後も就職活動を継続した理由」を複数回答で聞いた。その結果、「就職活動で後悔したくないから」が71.3%で最多だった。以下、「志望している企業の選考予定が入っていたから」が42%、「内定を得た企業に決めて良いか分からなかったから」が39.3%と続いた。
内定獲得後も就職活動を継続した理由
本調査結果から、9月上旬時点で24卒生の6人に1人が複数社の内定を保有していることがわかった。また、内々定獲得後も就職活動を継続した学生が3割以上いることも明らかとなった。「就職活動で後悔したくないから」、「決めかねている」などの理由で、複数社の内定を保有する就活生もいると考えられる。売り手市場において企業が優秀な人材を早期確保するためには、自社の事業内容や魅力の発信、面接などを通じ、学生が迷わずに入社を決められる工夫をすることが有効となるのではないだろうか。

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