質問しづらい内容を積極的に活用すべき
次に、「面接や説明会を通じて、質問したいけれど、自分から質問するのは勇気が必要だった、もしくは質問できなかったこと」に対する回答を紹介します。テーマとしては、福利厚生、待遇・手当、残業時間、勤務地・転勤を挙げる学生が8割近くに上っています。仕事内容だけでなく、働く環境・勤務条件は就職先を絞り込む上で重要な要素であることは間違いありません。説明会や面接で学生から質問が出なかったとしても、企業側から積極的に言及することで志望度を向上させる効果がありそうです。
・給料の上がり方。結局30代、40代でいくらもらえるかが一番大事(理系、その他国公立大)
・30歳での年収、早期退職の理由(文系、上位私立大)
・平均残業時間を聞くのは労働意欲が低いと思われそうで勇気がいった。質問できなかったことは、平均年収。サイトや本によってもまちまちで本当のところを聞きたかったが、最後まで聞けなかった(文系、早慶大クラス)
・具体的な待遇(期末手当はあるのか、ボーナスはいくらか)についてはグイグイ聞いていいのか否かという葛藤があった。そういった質問は内定後に聞いていた(文系、中堅私立大)
・「ボーナスが何カ月分出るのか」これは質問できませんでした(文系、その他私立大)
・ほとんどの企業のホームページでは、福利厚生は非常にざっくりとしか書かれていないため、退職金のことや家賃手当について細かく知りたかった(理系、上位国公立大)
・引っ越し費用や家賃補助について(文系、その他国公立大)
・会社の寮に入れるのは何歳までか(理系、旧帝大クラス)
・福利厚生や昇給に関する質問はNGとする風潮があるため、大事な要素のはずだが質問できなかった(文系、早慶大クラス)
・実際の福利厚生の利用度(文系、中堅私立大)
・周りの方から仕事内容などの難しい質問が多かった時に、自分が気になっている勤務地のことなどが聞けなかった(理系、その他私立大)
・ワーク・ライフ・バランス、転勤の多さ(文系、早慶大クラス)
・週に一回は定時で帰らなければならないという決まりがある企業で、定時で終わりきらなかった分の業務は自宅で消化する必要があるのかどうか質問できなかった(理系、中堅私立大)
・入社してみて感じた悪い意味でのギャップ(文系、旧帝大クラス)
・少し年齢層が高い社員さんに、「今就活生だったとしても、この企業を選びますか?」という質問をしたかったのですが、勇気が足りずできませんでした。数十年前と現在では、社会情勢も会社のスタンスも大きく変わっていると思うので、それを踏まえてもいい会社だといえるのかということを聞きたかった(理系、旧帝大クラス)
・残業について、上の人より先に下の人が帰れる環境かどうか(文系、上位私立大)
・実力主義をうたっている会社に特に多い、最高レンジの年収をよく紹介してくるが、実際にそんな額をもらえている方が何人いるのかを質問したかったができなかった(文系、中堅私立大)
・本当に自宅から通える圏内にしか、転勤はないのか。どうしても入社したい企業だったため、聞くことにより内定が出ないことになるかもしれないと思い、躊躇(ちゅうちょ)してしまった(理系、その他私立大)
・面接の場では会社のネガティブなこと、自分の思う懸念点を聞きにくい(文系、旧帝大クラス)
・残業手当、海外手当、住宅手当、出張手当の程度(文系、早慶大クラス)
・グループ企業と本社との関係性、職場のストレス(理系、上位私立大)
・女性が役員になる可能性は実際どのくらいなのかを最終役員面接で聞こうと思ったが、面接官である役員2名とも男性だったので聞けなかった(文系、その他私立大)
・女性の結婚率や何歳くらいで結婚・出産される方が多いか(理系、上位国公立大)
・1年次の教育場所や教育期間、教育方法、また働く場所、テレワークの頻度について(文系、上位私立大)