HRテクノロジーで変わる人事の採用。AIやVR/ARが企業にもたらしたメリットや課題を解説
労働人口の減少や就労条件の多様化などで新たな人材確保が難しくなっている今、採用業務を担う人事の難易度や負担は増すばかりです。
自社の採用業務に課題を感じているのであれば、AIやVR/ARといった最先端技術を用いた「HRテクノロジー」が課題解決への近道になるかもしれません。
この記事では、企業の採用業務に役立つHRテクノロジーをご紹介するとともに、最先端技術がもたらすメリットや導入にあたっての課題を解説します。
採用業務に役立つHRテクノロジー
HRテクノロジーとは、人事業務にテクノロジーを融合させたサービスの総称です。
ここでは、企業の採用業務を効率化するHRテクノロジーをご紹介します。
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ダイレクトリクルーティングツール
自社にマッチする人材に直接アプローチできるHRテクノロジーです。
AIが求人票を分析し候補者を探す機能などがあり、必要な人材にピンポイントに接触できるメリットがあります。
採用管理システム
求人情報や応募者の履歴書、選考の進捗状況といった採用業務に関わる情報をシステム上で一元管理できるHRテクノロジーです。
AIによる自社とのマッチ度測定や、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に よるメール送信の自動化などの機能を持つシステムもあります。
オンライン面接ツール
オンライン上での面接を円滑化できるHRテクノロジーです。
クラウドを活用し応募者が送った自己PR動画で選考を実施するなど、AIが人の代わりに面接を実施することも可能です。
チャットボット
短文や音声を用いてリアルタイムにやりとりできる自動会話プログラムです。
採用業務においては、求職者からの問い合わせに自動で返答してくれるHRテクノロジーとして活用できます。
登録されているシナリオに従って返答を提示するもののほか、蓄積されたデータをもとにAIによって精度の高い返答を提示できるものもあります。
VR/AR採用ツール
VR(仮想現実)とはヘッドマウントディスプレイなどを使って仮想空間を現実空間のように体験できる仕組みです。
AR(拡張現実)とはスマートフォンなどに映した現実空間にバーチャルな視覚情報を反映する仕組みです。
採用業務におけるVR/AR採用ツールの具体例には、VRによるインターンシップ、ARを取り入れた採用パンフレットなどがあります。
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採用業務にHRテクノロジーを導入することで得られるメリット
マッチ度の高い人材へのアプローチや選考状況の管理、応募者とのやりとりなど、あらゆる採用業務で活用できるHRテクノロジー。
ここでは、採用業務にHRテクノロジーを導入するメリットをご紹介します。
業務の効率化
採用業務にHRテクノロジーを導入すれば、定型業務の削減や採用管理の一元化、属人化の解消などにより、業務過多になりがちだった採用業務の効率化を進められます。
人事担当者の負担が減ることでほかの業務にリソースを割けるようになり、コア業務に集中することや、新たな事業に挑戦できるようになります。
業務効率化が実現すれば、採用業務にかかる人件費の削減とともに、企業全体の生産性向上にも期待が持てるでしょう。
採用力の強化
HRテクノロジーは、自社にとって有益な人材を採用する力、いわゆる採用力の強化にも寄与します。
ダイレクトリクルーティングツールやチャットボット、VR/AR採用ツールなどを駆使して採用活動をおこなえば、自社とのマッチ度が高い人材と巡り合える可能性が高まるとともに、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。
また、エントリーシートや履歴書、面接などをAI分析できるHRテクノロジーを活用することで、バイアス(先入観)に左右されずにマッチ度の高い人材を獲得できるでしょう。
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採用業務にHRテクノロジーを導入するにあたっての課題
HRテクノロジーの活用を検討するうえでは、導入に伴う課題を認識しておく必要があります。
ここでは、採用業務にHRテクノロジーを導入する際に考えられる課題をご紹介します。
ITリテラシーの底上げが必要
HRテクノロジーの恩恵を十分に享受するには、自社に合うHRテクノロジーを選び、自分たちの手足となるように使いこなさなければなりません。
そのため、HRテクノロジーを導入する際には、採用業務に携わる社員のITリテラシーの底上げが必要となるでしょう。
採用業務においては大量の個人情報を取り扱うため、情報漏洩対策に注力することも欠かせません。
求職者の抵抗感への対策が必要
株式会社ディスコが実施した「キャリタス就活2019 学生モニター調査」によると、AIに書類選考の合否を判定されることに否定的な回答をした学生は約5割、AIに面接試験の合否を判定されることに否定的な回答をした学生は約7割にのぼっています。
AIを活用したHRテクノロジーで採用・不採用の判定をおこなう場合、求職者にとっても間違いのない選択ができることや公平性が高まることをアピールするなど、求職者の抵抗感を払拭するための対策が必要です。
また、企業としてはAIが出す結論を鵜呑みにしない、批判的思考力(クリティカルシンキング)を身につけることが求められます。
参考:株式会社ディスコ|話題のAI選考について就活生の反応は? ~キャリタス就活2019 学生モニター調査結果 (2018年3月発行)速報~
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まとめ
採用業務へのHRテクノロジーの導入は、業務過多となっていた人事担当者の負担削減とともに、自社にマッチした優秀な人材の獲得にも寄与します。
一方で、企業としてはAIによる合否判定に否定的な求職者が少なくないことも理解しておく必要があります。
HRテクノロジーの導入にあたっては、自社の採用業務の現状を踏まえたうえで必要なサービス・システムを選ぶことはもちろん、求職者が持つ抵抗感を払拭できるような対策も求められるでしょう。
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