なぜ多くの大学受験生に選ばれるのか?~日本最大級の教育アプリ「Studyplus(スタディプラス)」が成長を遂げた理由

勉強のやる気やモチベーションを維持することは、多くの受験生にとって共通した悩みと言えるでしょう。そうした課題を「学習の可視化」とコミュニケーションによって解決させ、今や受験生の2人に1人以上が利用するほど圧倒的に支持されているのが、スタディプラス株式会社が手掛ける教育アプリ「Studyplus(スタディプラス)」です。

自分の学習記録が一元的に管理・可視化されると同時に、プラットフォーム内に実装されているSNS機能を通じて、同じ目標を持つ人とつながり、励まし合うこともでき、そうした仕組みが学習者の意欲を維持・向上させます。つまり「学習記録」と「コミュニケーション」のプラットフォームなのです。

そこで今回は、同社が成長を遂げたその背景や組織の強み、「Studyplus」の特徴などをご紹介します。

目次

スタディプラスは一人の大学生のアイデアから始まった

スタディプラスとは?

スタディプラス株式会社は、2010年、廣瀬 高志氏が慶應義塾大学 法学部在学中に創業したEdTech企業です。「学ぶ喜びをすべての人へ」をミッションに掲げ、学習管理アプリ「Studyplus」や、若年層向けマーケティングソリューション「Studyplus Ads」、教育機関向けコミュニケーションプラットフォーム「Studyplus for School」を提供しています。

「Studyplus」は、毎日の勉強を習慣にできない悩みを解決。学習記録を可視化すると同時に、同じ目標を持つ仲間とSNS活用を通じてモチベーションを継続できます。累計会員数は900万人を超え(2024年現在)、アプリレビューは平均4.5以上。またGoogle Play 2年連続ベストアプリ、日本e-Learning大賞(最優秀賞)など、数多くの賞も受賞しています。

スタディプラス成長の軌跡

創業から「Studyplus」誕生まで

始まりは2010年まで遡ります。当時大学生だった廣瀬氏は、たまたま目にした学生向けのビジネスコンテストに興味本位で応募し、提出したプランで優勝を果たしました。その内容は、「生徒の学習記録を活用できるソフトウェアを持った家庭教師会社」というアイデアで、まさしく「Studyplus」の原型とも言えます。

これを機にスタディプラス株式会社を創業し、代表取締役に就任。翌年には「Studyplus」の前身となる学習継続支援サービス「studylog」をリリースしました。「studylog」は伸び悩んだものの、ユーザーからの「同じ勉強を頑張る仲間と繋がりたい」という声を受けて、2012年にSNS機能を新たに搭載した「Studynote」としてリリースし、同年「Studyplus」に名称を変更。その後、2012年12月には累計会員数が5万人を突破しました。

売上ほぼゼロが続く中、累計会員数100万人超が転機に(2013年~2016年)

「Studyplus」のユーザーはゆるやかに伸びる一方で、売上はほとんど出ない状況が続いたそうです。この頃、自習室事業などの複数の新規事業にもチャレンジしましたが、いずれも撤退。試行錯誤を繰り返す中、2016年頃に潮目が変わり始めます。

「Studyplus」の累計会員数が100万人を超えたのを境に、大学法人を中心に広告出稿を希望するお客様が増え、売り上げが立ち始めました。2016年には教育機関向けコミュニケーションプラットフォーム「Studyplus for School」の提供を開始し、事業は徐々に軌道に乗っていきます。

世の中からの評価が高まる(2017年以降~)

2015年・2016年にGoogle Play 2年連続ベストアプリ、2016年に日本e-Learning大賞を受賞した「Studyplus」は、その後も2018年にグッドデザイン賞を受賞したのをはじめ、2022年2月に教育カテゴリーアプリ利用者数調査(App Ape調べ)で2位に輝くなど、数々の賞の受賞や外部評価を得ました。

さらに、新型コロナウイルス蔓延をきっかけに、一斉休校による自宅学習やオンラインツールを活用した学習体験が定着していったこともあり、需要が拡大。そして2024年には累計会員数がついに900万人を突破しました。一方で、コミュニケーションプラットフォーム「Studyplus for School」についても河合塾が2022年に全校舎に導入するなど、教育機関への普及が進んでいます。

スタディプラスが手掛けるプロダクト「Studyplus」とは?

学習管理アプリ「Studyplus」とは?

学習する人たちが集まるプラットフォーム「Studyplus」は、学習した時間や量を記録できる学習管理SNSアプリです。自分がどの教科を多く勉強したのか後から確認できるだけでなく、フォローした友だちや同じ志望校を目指すライバルの勉強記録も確認できることから、受験生から特に人気を集めています。実際、大学受験生が「Studyplus」を利用する割合は、2021年度には51.9%、2022年度には55.0%、2023年度には62.3%となっており、『大学受験生の2人に1人以上』が利用するアプリとなっています。

2024年6月には累計会員数が900万人を突破。また2年連続(2015年・2016年)でGoogle Playのベストアプリに選出されたのをはじめ、App StoreやGoogle Playのストア評価でも平均4.5以上を記録するなど高い評価を受けています。加えて2022年の末にはAppleのマーケティングクリエイティブ(TV等で放映)にも登場し、今や日本最大級の教育アプリとして広く普及しています。

「Studyplus」で“できる”6つの機能

①学習を記録できる
勉強をした後、教材を選んで日付、勉強時間、勉強量、コメントを入力し記録できます。過去の勉強記録を見返し、今後の勉強方法に役立てることが可能です。

②学習内容をグラフで確認できる
勉強の記録は、日・週・月毎にグラフで表示されるので、自分の勉強量を確認できます。グラフは教材別にも表示されるので、勉強量のバランスもチェックできます。

③参考書を管理できる
実際に勉強に使っている参考書や教科書、オンライン教材やアプリを登録することができ、教科ごとや目標ごとにカテゴリーを作って管理もできます。

④参考書のレビューを閲覧できる
みんなで参考書のレビューを閲覧することも可能です。いろんな人の感想を読むことで、自分に合った教材を見つける助けにもなるでしょう。

⑤学習に役立つ情報が得られる
進学に関する情報を中心に、学習関連の情報から勉強法について書かれたコラムまで、進路選択・勉強に役立つ記事コンテンツを配信しています。志望校の選定や受験合格などの目標達成に役立ちます。

⑥SNSとして活用できる
「Studyplus」は同じ目標を持った他のユーザーたちと交流する場です。お互いの勉強記録に「いいね」を付けたり、コメントをしたりすることによって、励まし合いながら勉強のモチベーションを維持することができます。

「Studyplus」の強みと5つの特長

【強み】
「Studyplus」の強みは、コンテンツではなくプラットフォームであるということ。累計900万人というユーザーを擁し、膨大な量の学習データを集積しています。例えば、「東大に合格した人が使った参考書や学習スケジュール」といったデータも出すことが可能です。

【5つの特長】
①日々の勉強時間を可視化することでやる気につなげ、学習の習慣化を根付かせます。
②目標を登録する機能や試験日までのカウントダウン機能で目標達成をサポートします。
③好きな時間や好きな場所で効率よく勉強することができます。
④いつも使っている参考書などの教材をアプリ内で利用することができます。
⑤市販の参考書など、あらゆる教材や学習サービスと連携しています。

成長を支える強い組織力

多様な人材に対応した就業環境

スタディプラスにはさまざまなバックグラウンドを持った人が集まっており、働く時間や家庭環境も異なります。そこでそうした多種多様な人材が満足して働けるようにリモートワークを取り入れたハイブリッド型の出社制度やフルフレックス制度を導入。場所や時間など、一人ひとりが裁量を持って仕事と向き合っています。リモート環境で働く際は定期的にミーティングを開いたり、個別にフォローしたりする工夫をしていることに加えて、四半期に1回のオフィスで実施するリアルなイベントも大切にしております。コミュニケーションを積極的に取ることを大事にしており、お互いを尊重しあえる社風が醸成されています。

自走するエンジニア組織を目指した取り組み

「学ぶ喜びをすべての人へ」という思いは、ユーザーだけでなく、ともに働くメンバーに対しても込められています。それを体現した事例が、エンジニアによるテックブログやポッドキャストの取り組みです。スタディプラスでは、エンジニア自身が発信するブログを開設。メンバーがブログを書き、それを評価する仕組みを導入することで、エンジニアたちがブログの運営にコミットし、ブログのためのネタ探しをするようになりました。その結果、自然と情報のインプット量が増え、「学ぶ意識」や「学ぶ喜び」が芽生えています。

【参考】
・Studyplus Engineering Blog
https://tech.studyplus.co.jp

・Studyplus Engineering Podcast
https://podcasters.spotify.com/pod/show/studyplus-engineers

ユーザーファーストの企業理念が浸透

スタディプラスは、「学習者を第一に」「理想を描く」「とことん実行する」「学び変化する」「組織に良い影響を与える」という5つの価値観を掲げています。その中でも「学習者を第一に」はスタディプラスの原点であり、これからも核となる重要な考え方です。同社はこの理念の浸透を徹底。そのため「ビジネス優先ではなく、ユーザーファーストを掲げてサービスをつくっていこう」という意識を従業員一人ひとりが強く持っており、会社全体にユーザーファーストの文化が根付いています。

さらなる成長を見据える、スタディプラスのビジョン

教育や学習の新しいインフラにしたい

スタディプラスが目標としているのは、同社のサービスを教育や学習の新しいインフラにすることです。「Studyplus」「Studyplus for School」の2つのサービスを持って、「自宅での学習」「塾・予備校」「学校」と、すべてのシーンを横断して学習記録が一元管理できるプラットフォームに進化させることを目指しています。そうした取り組みの一環として、新たに「Studyplus SYNC」も開発。これは塾や学校で利用されているさまざまなデジタル教材をAPIで連携することで、学習記録が自動的に取り込まれ、データを一元管理できるという機能で、すでに数多くの教材との連携対応が進んでいます。

受験生と大学の理想的なマッチングを実現したい

さらにもう一つ、スタディプラスが注力しているのが、広告事業を通じた受験生と大学のマッチングです。同社では中学生・高校生など若年層向けのマーケティングソリューション「Studyplus Ads」を提供していますが、このサービスを通じて、大学の入試広報活動も支援しています。入試制度や学部編成が多様化し、情報が複雑化している中で、受験生たちが自分に合った大学を見つけるのは決して簡単なことではありません。そうした課題を解決するために、同社の持つ数々のデータや知見を活用し、“受験生と大学の理想的なマッチング”の実現を目指しています。

【協力企業様のご紹介】
スタディプラス株式会社
所在地:〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-5-12 NMF駿河台ビル4階
代表者:代表取締役 廣瀬 高志

事業内容:学習管理アプリ「Studyplus」、若年層向けマーケティングソリューション「Studyplus Ads」、教育機関向け学習管理プラットフォーム「Studyplus for School」の提供
企業URL:https://info.studyplus.co.jp/

【代表プロフィール】
・廣瀬 高志氏
スタディプラス株式会社 代表取締役CEO
1987年生まれ。慶應義塾大学法学部在学中の2010年3月株式会社ネットプライスドットコム(現:BEENOS株式会社)主催のビジネスコンテストに優勝。2010年5月スタディプラス株式会社創業。代表取締役に就任。

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